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ベクトルの一致

基本的な考え方

 積水ハウスグループは、自律した従業員が会社の目指す方向と合致することで、人財価値が最大化されると考えています。人財価値の向上に向け、会社のビジョンや戦略が従業員に理解され浸透している状態(ベクトルの一致)を目指し、企業理念と戦略を浸透させるリーダーの育成、および戦略に応じた人員確保と適正配置に重点的に取り組んでいます。

企業理念と戦略を浸透させるリーダー育成

リーダーパイプラインの構築

 企業理念と戦略を浸透させるリーダー育成に重点を置き、変化対応力・変化創造力・イノベーション思考を兼ね備えた将来のリーダーを育成する取り組みを実施しています。

経営塾

 重要なポジションや役職の後継者を育成するためのプログラムとして、2018年から「経営塾」を実施しています。将来の経営層候補者を特定し、見識、人格、マネジメント力、リーダーシップなどのスキルや経験を習得する機会を提供しています。2025年度までに295人が受講しました。

SHINE! Challenge Program

 35歳以下の若手を対象に、将来のビジネスリーダー候補者を育成する「SHINE! Challenge Program」(「Sekisui House Innovators and Entrepreneurs Challenge Program」の略称)を2019年より実施しています。約9ヵ月のプログラムを通じてリーダーシップのスキルや能力、課題設定やプロジェクト設計などの専門プログラムを学んでいます。2025年度までに98人が受講を修了し、2025年度の第6期は新たに20人を選抜しました。

次世代のビジネスリーダーを育成するリーダーパイプライン

経営力強化に向けた取り組み

 マネジメント層を対象としたさまざまな研修も実施しています。新任マネージャーを対象に、リスクマネジメント編、キャリア面談トレーニング編、評定トレーニング編、問題解決強化編に分け、ノウハウやスキル習得を促進しています。組織活性化や、各支店・チームにおける経営力と人財育成力の強化へ向けたインテグリティ・マネジメント研修なども新任支店長や職責者を対象に実施しています。

サクセッションプラン

 2021年からは執行役員、業務役員およびキーポジションの後継者候補を挙げ、全社的かつ多様な視点で透明度の高い議論を行うサクセッションプラン会議を実施しています。候補者全員の個別育成計画を立案し、定期的な進捗確認により、リーダーパイプラインのさらなる充実に努め、後継者候補準備率*1をモニタリングしています。2025年度の後継者候補準備率は211.1%(うち、3年以内が182.4%、1年以内が64.8%)でした。2023年から一部のグループ会社にも展開しています。

*1 後継者候補準備率=(後継者プールにいる人数÷リーダーのポジション数)×100

サクセッションプラン会議を通じたリーダーパイプラインの拡充

  集計範囲 単位 2023年度 2024年度 2025年度
キーポジションの後継者候補準備率

積水ハウス

(株)

219.9 224.8 211.1

多面観察

 自身のマネジメントを振り返ることから気づきを得て、今後の行動の変革につなげるために、「多面観察」をマネジメント層に実施しています。リーダーに期待する42項目の質問に対して上長・同僚・メンバーが回答し、回答結果を対象者にフィードバックしています。またフィードバック時は、個別のコーチング・フォローアップの機会を設け、対象者が意図して行なった行動がマネジメントの改善につながっているかの内省と行動変容を促しています。

戦略に応じた人員確保と適正配置

 各ビジネスユニットの事業戦略に基づく人財ニーズを把握し、既存事業の深化と新規事業への挑戦を担う人財の確保、適正配置を実現すべく、持続的成長に必要な人財の採用・育成に積極的に取り組んでいます。
 特に、国際事業の拡大という大きな変化の中、多様性と専門性を強化するため、キャリア採用にも力を入れ、コーポレート部門を中心に人財獲得を強化し、2025年度は16人をグローバル要員として採用しました。また、国内事業部門からの育成にも注力しており、同年度は全職種を含め35名が海外拠点へ異動するなど、採用と育成の両面から事業拡大の体制強化に努めています。

事業戦略に基づく人財の確保

新卒採用

 人々のライフスタイルが変化し、住まいのあり方に対するニーズも急速に多様化する中、経営戦略として、新卒における女性の積極的な採用を2005年より推進してきました。女性が活躍できる環境整備を着実に進めた結果、当社における2026年新卒入社者の女性比率は約50%となります。また、多様な個性が活躍できる環境を整備することで、定着率の向上と、組織全体の成長を目指しています。

専門的なスキルを有する優秀な即戦力人財

 多様な経験や職歴を持つ人財が、新たな視点や知識を組織にもたらす「知と経験のD&I」を多様性と成長を促進するための重要な方針と位置づけ、専門的なスキルを有する即戦力人財の確保にも積極的に取り組んでいます。各種オンボーディングの導入、個々の専門性や能力を適正に評価する制度と処遇体系を整備しています。また、キャリア採用者の管理職への登用も積極的に推進し、専門人財のポテンシャルを最大限に引き出す環境づくりにも取り組んでいます。

Welcome Home制度(アルムナイ制度)

 退職者(アルムナイ)の当社での新たな活躍機会を創出するため、「Welcome Home制度」を、2024年12月より導入しています。本制度は、全従業員参画の創発型表彰制度「SHIP」における従業員のアイデアをもとに、これまでの退職者復職登録制度を改定する形で実現に至りました。退職者とつながり続ける場を創出する専用サイトを開設し、登録者には会社情報や求人情報、復職者のインタビュー記事などを発信するほか、アルムナイ向けイベントなど交流の場を提供しています。2025年度は6名が本制度を通じて入社しました。

タレントマネジメントシステム

 2021年2月に、従業員一人ひとりの想いやスキルレベルをリアルタイムで見える化できる「タレントマネジメントシステム」を導入しました。異動や育成に関しては、タレントマネジメントシステム上で組織長が組織の状況をひと目で確認できるダッシュボードを構築し、意思決定に役立つデータ環境を整備しました。グループ会社でも共通のシステムを導入したことにより26,500人を超える人事情報の一元管理が可能となり、グループ人財の能力最大化に寄与しています。
 また、人事評定、キャリア希望、多面観察、外部アセスメントの結果に加え、キャリア面談記録や保有スキル等の情報を格納し、サクセッションプランや役員・職責者登用の人財会議で活用するとともに、経営・管理職層がデータに基づく意思決定を実施できる環境を整備しました。
 なお、新卒採用においては、優績従業員の人財要件を分析・抽出し、その要件に合致する人財を見極めて採用することで、ポテンシャルの高い人財の確保につなげ、入社後の選抜研修においても、適性検査等の多様な人財データを活用しています。

人財公募制度

 従業員の意欲にもとづくキャリア実現を支援するため、2022年9月に人財公募制度を刷新しました。グループ会社も含めた幅広いポジションを配属先対象とし、従業員が自らの意思で応募し、選考を経て異動を実現する制度です。従業員に自身の能力を積極的に発揮できる環境を提供し自律的なキャリア形成を促すこと、また経営環境および事業戦略、組織構造の変化に柔軟に対応するため、グループ全体で適所適材の実現を目指しています。
 人財公募時には、イントラネットで募集案件について求める人財や必要なスキルを明示し、さらに事務局から従業員宛にメールを配信して広く周知をしています。また、イントラネットの各部ホームページから、従業員がグループ各社や本社各部の業務内容にいつでもアクセスできる環境を設定しています。2025年度は、159件の募集に対し275人が応募し、52人が社内異動を実現しました。

人財公募における人財データ活用例

英語学習プログラム

 国際事業の加速に伴い、積水ハウステクノロジーの移植に向けた技術人財、ガバナンスネットワークを推進するコーポレート部門人財等、現地においても国内と同等以上の高いパフォーマンスを発揮できる人財の育成が急務です。そのため、海外赴任候補者、コーポレート部門人財を中心に、1年にわたる実践的な語学研修と異文化理解研修を2024年から実施し、87人が参加しています。