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キャリア自律支援
基本的な考え方
積水ハウスグループの成長ドライバーは人財価値の向上です。自らの価値観や考えに基づいて自律的に行動する従業員が、会社の目指す方向と合致することで、人財価値が最大化されると考えています。そこで、従業員一人ひとりの自律的なキャリア形成を支援するための制度やプログラムを整備し、環境づくりに努めています。また、自らのキャリアを考え、継続的にキャリア開発に取り組む意識醸成ができるような専用の研修プログラム(キャリア自律コース)を2003年より継続して実施しています。
キャリア自律の啓発
キャリア自律コース
2003年から実施している「キャリア自律コース」は、ビジネス・時代の変化にあわせて定期的に内容を見直しています。2022年には、従来入社7年目に実施していたキャリア自律コースをリニューアルし、より未来志向・戦略思考で社会や環境の変化に対して柔軟なキャリア意識を醸成できる内容としました。さらに2023年には、キャリアの成熟期に向けて役割の転換や拡大に対応しうるキャリア戦略の設定を行える内容としました。2025年度までに延べ23,066人がこれらのコースを受講しています。
| 集計範囲 | 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 目標 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| キャリア自律関連研修の累積受講者数 | 積水ハウス(株) | 人 | 18,962 | 21,110 | 23,066 | 22,030 | ||
| 人財育成投資額 |
グループ (グローバル)*1 |
百万円 | 1,526 | 1,994 | 2,207 | 2,400 | ||
|
従業員 1人あたりの平均研修時間 |
必須研修 | ヒューマンリレーション研修*2 | 積水ハウス(株) |
時間 /人 |
3.0 | 3.0 | 3.0 | - |
| コンプライアンス研修 | 1.0 | 1.0 | 1,0 | - | ||||
|
その他の研修 (職種別・階層別研修など) |
3.2 | 4.0 | 4.8 | - | ||||
| 合計 | 7.2 | 8.0 | 8.8 | - | ||||
*1 積水ハウス(株)と国内外の連結子会社すべて
*2 毎年、グループ全従業員を対象に、人権課題の啓発や従業員が働きやすい職場環境の醸成を目的として実施しています。有期雇用となる派遣社員、パート・アルバイト従業員などの参加は任意ですが、テキストは必ず配布しています。また、海外を含む一部のグループ会社は、その事業内容等に応じた独自の研修を行っていますが、本研修の受講者数には含めていません。
従業員の自律的なキャリア構築支援
節目ごとのキャリア自律コース受講後も従業員が主体的に自らのキャリアを考え、自己実現に向け意欲的に取り組めるよう、さまざまな支援を行っています。
Myキャリアシートの活用
2024年から従業員の自律的なキャリア形成と人財価値のさらなる向上につながるツールとして、「Myキャリアシート」を導入しました。経験とスキルを可視化し、自発的な「学び・成長」へとつなげ、それらの経験・スキルをキャリア面談等でアピールすることで、新たな「挑戦や機会獲得」につなげています。
キャリア自律休業制度
自律的なキャリア形成の一環として、学校教育法で認められた国内教育機関または海外教育機関での就学を希望し、一定の要件を満たす従業員については、国内3ヵ月以上1年以下、海外最長2年の休業を可能としています。
高度学習支援制度
経営に携わる幹部候補人財や、将来の業績貢献が期待される分野を研究またはリードする人財に、高度学習の機会を提供する制度で、就業しながら通学可能な指定校での就学によるMBA・MOT取得を支援します。
| 集計範囲 | 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 高度学習支援制度利用者数 | 積水ハウス(株) | 人 | 11 | 13 | 19 |
勤務エリア継続制度(キャリア自律支援用)
働き方やキャリア形成の多様化を踏まえ、従業員が理由を問わず、規則に定める一定期間転居を伴わず同一エリアでの勤務を継続できる制度です。2025年10月より申請を開始し、積水ハウスグループ*3で現在91名が利用中です。
*3 積水ハウス(株)、積水ハウス不動産グループ、積水ハウスサポートプラス(株)
キャリアアップ支援制度の充実
能力開発プログラム
従業員一人ひとりの自己成長への意欲や学び続ける姿勢を支援するため、職種ごとの能力開発プログラムを提供し、専門性に応じた育成を実施しています。
営業職
戸建・建築事業の育成3ヵ年プログラムにおいて、お客様ファーストの営業姿勢を身に付け、住宅・建築営業に求められる幅広い専門知識やスキルを習得します。2025年度は258名の新入社員が受講を開始し、専門知識とスキルの習得に励んでいます。
設計職
入社後2年間を初級編とし、求められる共通の専門知識を習得します。2025年度は195名の新入社員が受講を開始しました。5年次までの中級編では、各業務の専門性を高めるために体系的な研修を受講し、その後は各自の専門性に応じた研修を自ら選択し受講できる環境やチーフアーキテクトなどの社内認定資格を設定しています。
協力工事店に所属する施工技能者
現場で必要な専門知識・技能を体系化し、学習の機会を提供することで、協力工事店に所属する施工技能者の専門資格技能の習得を図っています。1982年に「教育訓練センター・訓練校」を開校後、現在は全国3ヵ所にて訓練を実施し、2025年度の修了者は162人です。訓練校修了後も、各教育訓練センターで実施している実務経験やレベルに応じた研修を受講することで、継続して技術・技能の向上に取り組んでいます。
高度DX人財育成
AI・データサイエンスの専門知識を有する人財(AIエキスパート)と、AI・データ分析を活用しビジネス課題を解決できる人財(ビジネストランスレーター)の育成を並行して進めています。2025年2月より育成プログラムを開始し、選抜された24名がトレーニングを受講中です。これにより、DX推進の基盤強化を推進しています。
社内認定制度
社内認定制度を通じて、従業員のスキルや能力を認定し、自律的なキャリア形成と成長を支援しています。この制度は、従業員が業務において特定の技能や知識を習得し、高い専門性を発揮することで、より高度な価値を生み出すことを目指しており、さまざまな職種や専門領域にわたって設けられています。
また、認定のためには、実務経験や専門知識の習得だけでなく、実技試験やプレゼンテーションなどによる評価が行われる場合もあります。社内認定制度により、従業員は自己成長の機会を得るだけでなく自己の専門性や能力を証明することができ、組織全体のスキルアップにも貢献しています。
社内認定資格*4
設計:チーフアーキテクト 認定者317人 認定期間2年間
良質な住まいづくりを支える優秀な設計者に対し役割資格を付与しています。
設計:リノベーションチーフアーキテクト 認定者20人 認定期間2年間
積水ハウスリフォームにおけるリノベーション領域で、高いスキルと豊富な知識を有する従業員に対し役割資格を付与しています。
設計:プラチナスペシャリスト 認定者50人 認定期間3年間
プラチナ物件(高齢者住宅、子どもや障がい者を含む福祉系建物全般、医療施設など)の設計に必要かつ高度な専門知識・スキルを有し、質の高い設計実績を持つ従業員に対し役割資格を付与しています。
構造計画:構造計画スペシャリスト 認定者184人 認定期間3年間
事業所内で構造計画の指導的役割を担う設計者に対し役割資格を付与しています。
現場監督:チーフコンストラクター 認定者108人 認定期間2年間
ブランド力と生産性の向上に寄与した特に優秀な現場監督に対し役割資格を付与しています。
アフターサービス:カスタマーサポート・マイスター 認定者10人 認定期間1年間
お客様のサポートに卓越し、高いスキルと豊富な知識を有する従業員に対し役割資格を付与しています。
*4 認定者は2025年度末、リノベーションチーフアーキテクトを除いて積水ハウス単体
資格祝金支給制度
従業員の自己啓発意欲の高揚と能力開発への自覚、および資質の向上を図るため、国家試験などによる資格取得者、検定試験における合格者に対し、祝金支給制度を設けています。業務上必要な主要資格である、一級・二級建築士、1級建築施工管理技士、宅地建物取引士、ファイナンシャル・プランニング技能検定などを取得した従業員には、講座受講料の補助金や資格取得支援金を支給するなど、従業員の意識と意欲向上を支援しています。
| KPI | 集計範囲 | 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 目標 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
業務上必要な主要資格*5 累計取得人数 |
積水ハウス(株) | 人 | 24,566 | 25,068 | 25,003 |
25,100 (2025年度) |
*5 主要資格:一級建築士、二級建築士、1級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士、1級造園施工管理技士、1級管工事施工管理技士、1級電気施工管理技士、宅地建物取引士、ファイナンシャル・プランニング技能検定1級・2級・3級の計11資格(退職者は含まない延べ人数)
キャリアアップ・チャレンジ制度
積水ハウスの人事制度では、職種や職務内容、期待される役割に基づき、従業員を「営業技術職群(総合職)」「生産技能職群」「―般事務職群/地域勤務社員」「スキルベース職群」の4つにグループ分けしており、人財育成や基本的処遇の面などで職群の特性に応じた運用を実施しています。
キャリアアップ・チャレンジ制度は、業務の幅を広げさまざまなキャリアに挑戦できる機会を提供することを目的に、「生産技能職群」や「―般事務職群/地域勤務社員」から「営業技術職群(総合職)」への職群転換を支援する制度です。希望者は、キャリアビジョンシートを提出しこれまでの職務経験を振り返るとともに、今後のキャリアについて熟考する2日間の研修を受講します。研修受講後、職群転換後のキャリアビジョンを明確にしたうえであらためてキャリアビジョンシートを提出し、所属部門の担当役員による面接選考に臨みます。
各部署における育成プラン策定強化を支援したことに加え、当該職群社員のキャリア自律意識の高まりも相まって、2022年までは年間30名程度だった応募者数が、2023年以降は年間80名以上に増加しています。2025年度は80人の応募に対し、72人が職群転換を通じたキャリアアップを実現しました。
キャリアアップ・チャレンジ制度 応募差数・職群転換者数
| 集計範囲 | 単位 | 2023 | 2024 | 2025 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 応募者数 |
グループ (国内)*6 |
人 | 98 | 88 | 80 |
| 職群転換者数 | 90 | 72 | 72 |
*6 積水ハウス(株)、積水ハウス不動産グループ、積水ハウスリフォーム(株)、積水ハウスサポートプラス(株)
キャリアコーディネート
異動等のキャリア希望を人事部門に直接伝えるツールを整備しており、従業員一人ひとりが希望の有無、異動希望先、異動希望時期、異動希望事由および異動先で活かせる経験・スキル等の情報を入力することができます。キャリアコーディネートは、所属部門を超える異動を希望した社員に対して、人事部門が各本部·部門とコミュニケーションしながら異動マッチングをサポートする仕組みで、2023年度より導入しています。
創発型表彰制度「SHIP」の推進
SHIP(Sekisui House Innovation & Performance Awards)は、当社の創立60周年を記念した「イノベーションコンペ」と、これまでに開催されてきた「技術功労賞」「業務功労賞」などの各表彰制度を融合した創発型表彰制度です。従業員同士でアイデアを出し合い、活発なコミュニケーションを通じてイノベーションを創出し続ける自律的な人財と組織の醸成を目的に、2021年度に開始しました。SHIPは「イノベーション部門」と「パフォーマンス部門」の2部門で構成されており、第5回となる2025年度は2,022件の応募がありました。
社会貢献アイデア(積水ハウス マッチングプログラム)
第3回となる2023年度から、社会貢献につながるアイデアを広く募集し、非営利団体とプロジェクト化した活動に対し、従業員と会社の共同寄付制度「積水ハウス マッチングプログラム」を通じて助成するという新制度を開始し、2025年度は204件の応募がありました。
SHIPアイデア応募件数
| 集計範囲 | 単位 | 2023 | 2024 | 2025 | |
|---|---|---|---|---|---|
| イノベーション部門 |
グループ (国内) |
件 | 988 | 1,288 | 1,351 |
| パフォーマンス部門 | 725 | 660 | 671 | ||
| 社会貢献アイデア | ― | 319 | 204 |
アイデア創発支援「SHIPアカデミー」
2025年は、「イノベーション&コミュニケーション」を軸に、創発文化と自律的な人材育成を目的とした研修プログラム「SHIPアカデミー」を開催しました。社外講師による実体験を踏まえ、アイデア発想の基礎から、顧客価値に基づく思考法、伝え方までを段階的に学び、挑戦を後押しする人材育成を推進しています。
アイデア投稿アプリ「スカイデア」
2020年に社内アプリ「スカイデア」(SKIdea: Sekisui House Group Knowledge & Idea)を開発しました。アイデアや取り組みを投稿・閲覧できるだけでなく、共感したアイデアに自らも一緒になってチームへ参加する機能や、コメント、応援メッセージを投稿できるコミュニケーション機能を搭載しています。
アイデア選考と最終審査会:6ヵ月におよぶファイナリスト選考
応募案件は、グループ会社を含めた総勢80人を超える役員・職責者等で構成される審査員が、6ヵ月の期間をかけて審査します。2次審査を通過したイノベーション部門10件、パフォーマンス部門10件は、最終審査会に臨みます。8時間におよぶ最終審査会・表彰式の様子は、国内外の事業所や従業員へライブ配信されます。
アイデア具現化・取り組みの水平展開支援
グランプリを受賞したイノベーション部門の案件は、新規ビジネスや制度として展開します。準グランプリを受賞した案件は、経営陣が1年間伴走し、事業化・制度化に向けた検討を行います。パフォーマンス部門は、応募された全案件の中から関係各所と連携し水平展開を推進しています。
イノベーション部門受賞アイデアの具現化
第2回SHIP(2022年度)グランプリ受賞
アイデア:積水ハウスグループの「技術力」と「施工力」を磨き続け、高品質の住宅をお客様へご提供するための欠かせない仲間である大工職人の方々への感謝を込めて大工技能大会を提案。
実現:2023年度から継続して、当社グループの施工に関わる大工職人の日本一を決める大会「積水ハウス大工選手権大会WAZA」を開催。
第3回SHIP(2023年度)準グランプリ受賞
アイデア:退職者が復職しやすい仕組みづくりと、会社にとって即戦力となる貴重な人財確保を目的に、働き方や価値観の多様化に対応した退職者復職制度を提案。
実現:2024年12月、「Welcome Home制度」を制定。従来制度の要件であった登録時年齢・勤続年数・登録期間の制限を撤廃し、転職も含めた自己都合退職者が登録可能となるなど、登録条件を大幅に拡大した制度を開始。2025年度は6名が制度を利用しました。
