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D&Iの推進
基本的な考え方
積水ハウスグループでは、「ダイバーシティ&インクルージョン」(D&I)を経営戦略の重要な要素と位置付けています。D&Iとは、組織や職場において、年齢や性別、国籍、価値観、性的指向、障がいの有無などの違いを互いに尊重し、その個性や能力を認め合い、全ての従業員が、組織や職場において平等な機会を享受し、活躍できるインクルーシブな環境の構築と文化の醸成を実現することです。
当社グループにおけるD&Iは、多様性(Diversity)と包摂性(Inclusion)の実践であり、多様な視点やアイデアが集まることで、新たな発想やアプローチが生まれ、新たな価値の創造につながると考えています。また、包摂的な環境が整えられることで、従業員は自身のアイデンティティを尊重され、安心して働くことができ、エンゲージメントやパフォーマンスの向上にもつながります。そのため、当社グループでは、個々の従業員が持つ異なる属性やバックグラウンド、経験や能力などの強みを引き出すことのできる心理的安全性の高い職場づくりを推進するとともに、採用や人財開発、職場環境の整備、企業文化の醸成など、さまざまな観点からの取り組みを推進しています。
「人材サステナビリティ」宣言
従業員が幸せを感じ、いきいきと仕事をし、目標に向かう企業であることを目指し、2006年3月に「人材サステナビリティ」を宣言しました。「女性活躍の推進」「多様な人財の活躍」「多様な働き方の推進」を3つの柱とし、多様化する人財が最大限のパフォーマンスを発揮することで組織の持続的成長につなげることを目的としています。
推進体制
2005年以降、経営トップが自らコミットしてD&Iを推進しており、グループ全体での取り組みを加速しています。2006年に女性活躍推進グループを設置し、2014年にダイバーシティ推進室、2018年にダイバーシティ推進部へ改組し、グループ共通の戦略策定や施策の展開、KPIの進捗管理に取り組んでいます。
また、2020年6月には、取締役会の諮問機関であるESG推進委員会の傘下に、関連部署の職責者などから構成される社会性向上部会を設立し、D&Iに係る戦略や各施策について定期的に議論を行っています。
指標
| 指標 | 集計範囲 | 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 従業員数 | 男性 | 単体 | 人 | 11,573 | 11,758 | 10,404 |
| 女性 | 3,754 | 3,906 | 3,774 | |||
| 男性 |
グループ (国内)*1 |
18,921 | 19,624 | 19,625 | ||
| 女性 | 7,299 | 7,960 | 8,151 | |||
| 年代別従業員数 | 30歳未満 |
グループ (国内)*1 |
人 (%) |
5,251 (20.0) |
5,587 (20.3) |
5,741 (20.7) |
| 30~50歳 |
13,132 (50.1) |
13,666 (49.5) |
13,431 (48.4) |
|||
| 51歳以上 |
7,873 (29.9) |
8,331 (30.2) |
8,604 (30.9) |
|||
| 平均勤続年数 | 男性 | 年 | 18.6 | 18.2 | 18.3 | |
| 女性 | 12.0 | 12.0 | 12.4 | |||
| 平均年齢 | 男性 | 歳 | 44.3 | 44.2 | 44.1 | |
| 女性 | 38.4 | 38.7 | 39.1 | |||
| 従業員離職率 |
グループ (国内)*2 |
% | 4.3 | 4.4 | 4.7 | |
| 女性比率 | 28.7 | 26.2 | 29.2 | |||
| 従業員の自主的な離職率 | 3.9 | 4.1 | 4.4 | |||
| 女性比率 | 27.4 | 26.9 | 28.5 | |||
| 契約社員の割合 | 6.4 | 6.7 | 6.5 | |||
| 派遣社員の割合 | 2.6 | 4.0 | 3.6 | |||
| 非正社員比率合計 | 9.0 | 10.7 | 10.2 | |||
| 1人当たり月平均総労働時間 |
グループ (国内)*3 |
時間 | 169.58 | 170.17 | 167.70 | |
| 1人当たり月平均法定外労働時間 | 21.1 | 21.1 | 20.9 | |||
| 年次有給休暇取得率・取得日数 | % | 80.3 | 79.9 | 85.8 | ||
| 日 | 15.8 | 15.7 | 16.9 | |||
| 平均年間給与 | 単体 | 円 | 8,591,177 | 8,825,963 | 9,071,924 | |
| 指標 | 集計範囲 | 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実績 | 実績 | 目標 | 実績 | ||||
| 女性取締役人数 | 単体 |
人 (%) |
3 | 3 | 3人以上 | 3 | |
| 女性管理職人数 |
グループ (国内)*4 |
342 (4.34) |
415 (5.01) |
380人以上 |
475 (5.79) |
||
| 女性正社員比率 |
グループ (国内)*5 |
% | 29.4 | 29.8 | 29.8 | 29.4 | |
| 女性新卒採用比率 |
グループ (国内)*6 |
38.3 | 35.9 | 40 | 34.4 | ||
| 男性の育児休業取得率 | 当社基準*8 |
グループ (国内)*5 |
100 | 100 | 100 | 100 | |
| 厚生労働省基準*9 |
グループ (国内)*7 |
114 | 111 | - | 111 | ||
指標
| 指標 | 集計範囲 | 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 女性取締役人数/ 総数 |
グループ (国内)*1 |
人 |
4/77 うち社外3/5 |
3/92 うち社外3/5 |
3/72 うち社外3/5 |
|
| 単体 |
3/10 うち社外3/5 |
3/10 うち社外3/5 |
3/10 うち社外3/5 |
|||
| 女性監査役人数/ 総数 |
グループ (国内)*1 |
1/7 うち社外0/3 |
1/9 うち社外0/3 |
1/9 うち社外1/3 |
||
| 単体 |
1/5 うち社外0/3 |
1/5 うち社外0/3 |
1/5 うち社外1/3 |
|||
| 女性執行役員人数/ 総数 |
グループ (国内)*1 |
1/60 | 1/57 | 1/52 | ||
| 単体 | 1/28 | 1/32 | 1/33 | |||
| 女性職責者 |
グループ (国内)*1 |
20 | 26 | 34 | ||
| 職種別の女性管理職人数 | 営業職 |
グループ (国内)*1 |
105 | 114 | 116 | |
| 技術職 | 102 | 128 | 152 | |||
| 事務職 | 115 | 147 | 173 | |||
| 等級別の女性管理職比率 | 部長職 |
グループ (国内)*1 |
% | 1.38 | 1.79 | 2.43 |
| 課長職 | 5.15 | 6.07 | 6.89 | |||
|
新規管理職登用者の 女性比率 |
8.00 | 10.5 | 16.4 | |||
| 一般社員の女性比率 |
グループ (国内)*1 |
37.8 | 39.1 | 38.8 | ||
| 育児休業復帰率 | 男性 |
グループ (国内)*1 |
100 | 100 | 100 | |
| 女性 | 95.6 | 95.1 | 93.9 | |||
|
育児休業復帰1年後の 定着率 |
男性 | 97.0 | 97.2 | 96.7 | ||
| 女性 | 96.0 | 96.2 | 95.5 | |||
| 育児休業制度利用者数 | 男性 |
グループ (国内)*1 |
人 | 592 | 609 | 631 |
| 女性 | 288 | 305 | 303 | |||
*1 2023年度は積水ハウスおよび国内主要グループ会社、2024年度以降は積水ハウスおよび国内連結子会社
*2 2023年度は積水ハウスおよび国内主要グループ会社(鴻池組を除く)、2024年度以降は積水ハウスおよび国内連結子会社
*3 2024年度までは、積水ハウス、積水ハウス不動産グループ、積水ハウスリフォーム。2025年度は、積水ハウス、積水ハウス不動産グループ、積水ハウスリフォーム、積水ハウスサポートプラス
*4 2023年度は積水ハウスおよび国内主要グループ会社、2024年度以降は積水ハウスおよび国内連結子会社
*5 積水ハウスおよび国内主要グループ会社
*6 2023年度は、積水ハウスおよび国内主要グループ会社。2024年度以降は、積水ハウスおよび国内連結子会社
*7 2023年度は積水ハウス単体、2024年度以降は積水ハウスおよび国内主要グループ会社(鴻池組を除く)
*8 当社制度における取得率(子が3歳を迎える迄に31日以上の育休を取得)
*9 前事業年度に育児休業等を開始した男性労働者の数の合計数÷前事業年度に配偶者が出産した男性労働者数の合計数
女性活躍推進
女性活躍推進行動計画
2021年2月、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づく「積水ハウスグループ女性活躍推進行動計画」の目標を新たに策定しました。「当社グループ全体で、女性管理職を2025年度(2026年3月31日)までに310人以上登用する*10」「当社グループ全体で、男性の育児休業取得率を2025年度(同上)までに100%*11にする」という2大目標を掲げ、グループ一丸となり取り組みを進めています。また、2025年2月より事業所表彰におけるESG指標の一つとして、「女性活躍推進指標」を新設し、さらなる女性活躍の推進に取り組んでいます。
*10 2025年度実績475人
*11 100%とは育児休業取得期限である3歳(当社規定による)までに対象者全員が1ヵ月以上の育休を取得すること
当社グループの女性正社員比率
女性の活躍を経営戦略に
多様な価値観や視点が求められる住まいづくりにおいて、「当社グループの事業活動におけるあらゆる分野で女性の活躍は重要である」との考えのもと、経営の重要課題として女性の活躍推進に取り組んでいます。建設業界では、他の産業に比べ女性従業員比率が低い状況です。男性主導や重労働を伴う業務、キャリアパスの欠如や職場環境の課題などがその要因とされていました。当社グループではこれらの課題に真摯に向き合い、2005年以降、女性の積極的採用、営業職や技術職など職種別の育成と定着に向けたキャリアアップ支援や環境整備、管理職候補者の育成や登用に取り組むとともに、あらゆるライフステージで女性が活躍できるよう、より包括的な職場環境の整備や企業文化の醸成を実施しています。2025年度末時点で女性正社員の割合は29.4%となり、建設業界平均(15.2%)の約2倍の比率の女性が正社員として活躍しています。
女性の活躍推進のあゆみ
*12 2025年7月より、治療と仕事の両立支援制度に名称変更
女性の積極的採用
積水ハウスグループでは、2005年より女性営業職の積極採用を開始しました。採用プロセスにおいて個々の能力やポテンシャルを重視し、差別や偏見の排除に取り組んでいます。また、女性が建設業界へ進む意欲を後押しするため、中高生や大学生へ向けた積極的な情報発信やキャリアセミナーなども実施しています。
積水ハウス単体では2020年より、営業職採用の女性比率を30%以上、技術職採用の女性比率40%以上を目標に定めています。2025年度の新卒入社者に占める女性比率は、営業職が34.0%、技術職が46.8%となっており、ともに目標を達成しています。また、グループ各社においても、2023年度~2025年度の新卒女性採用比率40%を目標に定めて、女性の積極的採用を進めてきました。2025年のグループ各社の新卒入社者に占める女性比率は34.4%で、目標未達となっています。これは、新卒割合の約20%を占めるグループ会社の積水ハウス建設で、特に男性に人気がある「住宅技能工(クラフター)」の採用を目標設定時の見込みよりも拡大したことが要因となっています。今後も各社・各業種の定着・育成の状況を検証しながら、女性の積極的採用を進めてまいります。
また、キャリア採用においても女性を積極的に採用し、キャリアパスの構築やリーダーシップの育成を支援し、ジェンダーダイバーシティの推進や意思決定層の多様化に取り組んでいます。2025年度のキャリア採用における女性の比率は30.9%(195人)でした。
採用の状況
| 指標 | 集計範囲 | 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
新卒採用者に占める 女性比率 |
営業職 | *13 | % | 27.7 | 28.6 | 35.4 |
| 技術職 | 38.4 | 42.5 | 27.2 | |||
| 新卒採用者数 | 男性 |
グループ (国内)*14 |
人 | 565 | 625 | 629 |
| 女性 | 351 | 355 | 330 | |||
| 女性比率 | % | 38.3 | 36.2 | 34.4 | ||
| キャリア採用者数 | 男性 | 人 | 473 | 505 | 437 | |
| 女性 | 198 | 174 | 195 | |||
| 女性比率 | % | 29.5 | 25.6 | 30.9 | ||
*13 2023年度、2024年度は積水ハウス(株)、2025年度は積水ハウス(株)および国内連結子会社
*14 2023年度は積水ハウスおよび国内主要グループ会社、2024年度以降は積水ハウスおよび国内連結子会社
女性営業職の自律と活躍
全国女性営業交流会では
女性営業独自の基準で優績者を表彰
グループ討議風景
2025年度末時点で522人(積水ハウス単体)の女性営業職が全国で活躍しています。2005年に女性営業職を積極採用して以降、営業職における入社3年目以下の女性の離職率が高いという課題がありました。そのため、現場での育成に加え、入社3年目以下の女性営業職全員が、ダイバーシティ推進部と面談を実施する取り組みを開始しました。一人ひとりに寄り添ったサポートを提供し、女性営業職が抱える課題の早期発見や改善に努めています。
また、事業所の枠を超えたネットワーク構築の機会として、2007年から「全国女性営業交流会」を毎年開催しています。この交流会では、全国の女性営業職が一堂に会し、業績表彰や経営トップによる講話をはじめ、年次別に優績者による事例発表、多様なロールモデルとの交流やグループ討議などにより、各自のスキルアップやキャリア形成、モチベーション向上に寄与しています。この交流会は、2024年度は東西2会場にて対面開催、2025年度は6年ぶりに全国一堂に集う単独会場での対面開催にて実施し、女性営業職の所属店長もオンラインで参加しています。
さらに、「女性営業職へのポジティブ・アクション施策」として、自律と活躍のリードごとに施策を展開し、女性営業職が抱える不安や課題の解決に努めています。自律の面では、女性特有の悩みの解決を図るためのメンター制度の確立、入社後3年間の面談実施などのサポート体制の構築を、ダイバーシティ推進部と各事業本部が連携して行っています。活躍の面では、女性営業職のキャリア形成を主軸とし、経営トップ、本部長、所属店長参加による全国女性営業交流会の開催や、女性営業推進委員による情報共有、本部別勉強会を開催することに加え、次期リーダー育成研修ではダイバーシティ推進部が後方支援として参加し、全国の好事例を水平展開できる機会を設けています。
女性営業職へのポジティブアクション施策
女性技術職の自律と活躍
積水ハウスグループでは、男女雇用機会均等法の施行以前から女性技術職を採用しています。当社グループの女性技術職に対する重要テーマは、専門性の強化やリーダーの育成、育児との両立です。そのため、技術職の育成へ向けた専門的な研修やキャリア開発プログラムを提供し、スキルアップやリーダーシップ能力の向上を支援しています。また、エリアごとに若手従業員の育成計画を立て、管理職候補となる層の拡充を図っています。
専門スキルを持つ女性技術職の定着に向け、仕事と家庭生活の両立を図りやすい柔軟な働き方や、職場環境の整備を推進しています。現在では、各部門内で女性技術職のマネージャーを輩出し、管理職の層も厚くなっています。さらに、2023年度より技術職の各エリアトップをメインに構成される技術執行会議の組織内に女性技術推進委員会を設置しました。エリアごとの女性推進委員を中心に、キャリアプランニングの支援や仕事と育児の両立の情報共有など、働きやすい職場づくりと長期的なキャリア形成をサポートする仕組みを構築しています。
設計職における女性の自律と活躍に向け、2012年から「女性設計交流会」を開催しています。キャリア形成や育児と仕事の両立のヒントを話し合い、全国の女性設計職がつながる場を構築しています。その結果、2025年度末時点で設計職の女性比率は35%を超え、高度な設計スキルを有する39人のチーフアーキテクト、高齢者住宅・福祉施設において専門性の高い設計スキルを有する7人のプラチナスペシャリスト、建築構造設計において高いスキルを有する18人の構造計画スペシャリストなど、社内認定資格を有する女性が活躍しています。さらに、2025年度より、女性チーフアーキテクトが企画する手上げ式の「全国女性設計交流会」も開始し、より充実した横軸のつながりや高度な設計スキル取得への意識向上を図っています。
女性現場監督においても計画的な登用および育成と定着を進めています。2014年より、多様な役割や経験をもつ女性現場監督の働き方の情報を共有し、ネットワークを広げることを目的に、女性現場監督を対象とした「全国女性現場監督交流会」を毎年開催し、さまざまな制度の情報提供や関心のあるテーマに沿った情報交換を実施しています。
現場で働くすべての人が働きやすい環境を整えるため、施工現場の仮設トイレの改善にも取り組み、職場環境の改善やニーズへの対応を行いました。出産や育児との両立支援として、本人と上司への情報提供を目的とした「妊娠期の働き方ガイド」の作成や、マタニティ仕様のユニフォーム貸与などの支援を行い、定着率の向上に努めたことで、現在では98名の女性現場監督が活躍しています。さらに、現場監督のマネジメントを行う建築長・専任監督長にそれぞれ1名、それを補佐する副建築長に4名の女性が登用され、現場監督のトップランナーとしての社内認定制度であるチーフコンストラクターには11名の女性が認定されています。
女性交流会にて工務系ユニフォームの意見交換を実施
全国女性設計交流会(2025年)
妊娠期の働き方ガイド
リフォーム事業における女性活躍の拡大
当社が建築した住宅の純正リフォームを担う積水ハウスリフォームでは、家庭を持ち、育児経験のある女性を積極的に採用しています。経営人財の育成と自律に向けたキャリアアップ支援や環境整備に取り組み、女性営業次長の登用が増えています。積水ハウスリフォームでは、女性役員1人、女性営業職561人(リフォーム営業職の56%)が活躍しており、女性の所長7人、営業次長9人、店長84人が誕生しています。
積水ハウスグループにおける女性管理職登用の拡大
積水ハウスグループにおける女性管理職は、114人(2015年度)から475人(2025年度)へ増加しています。積水ハウス単体では、37人(2015年度)から233人(2025年度)となり、この背景には、2014年に開講した「積水ハウス ウィメンズ カレッジ」による女性のキャリアパスの形成支援や、女性がリーダーシップを発揮しやすい環境の整備があります。「積水ハウス ウィメンズ カレッジ」修了生192人のうち、これまでに146人が管理職へ登用されています。また、修了生の交流会を年1回実施し、修了生同士のネットワークの構築、2年間のカリキュラムの振り返りや今後のキャリアビジョンを明確にする機会も創出しています。
社内では、女性従業員とその上司や職場の仲間に対し、ジェンダーバイアスに関する研修を通じて意識改革を実施しています。さらに、多様性と包摂性を重視する組織文化の醸成や柔軟な勤務制度の導入、ロールモデルの輩出により、管理職登用への意欲が高まり、会社の意志ではなく本人の意志で管理職登用に挑戦する女性が増えています。
2020年からは「積水ハウス建設 ウィメンズカレッジ」を開講し、2022年からは「積水ハウスリフォーム リーダーズカレッジ」を開講することで、グループ会社でも女性管理職候補者研修に取り組んでいます。
積水ハウスグループにおける女性管理職数の推移
※ 2022年まで積水ハウスおよび国内主要グループ会社(鴻池組を除く)、2023年度は鴻池組を含み、2024年度以降はすべての国内グループ会社を含む
積水ハウス ウィメンズ カレッジ(女性管理職候補者研修)の実施
積水ハウス ウィメンズ カレッジ12期生
当社グループでは、2021年に策定した女性活躍推進法に基づく行動計画において、女性管理職を2025年度までに310人以上登用することを目標に、さまざまな取り組みを推進してきました*15。女性管理職を適正に登用する重要なパイプラインとして、管理職候補者研修「積水ハウス ウィメンズ カレッジ」を2014年に開講しました。本研修は、自己推薦、かつ上司の推薦を受けた約20人を毎年選抜し、約2年間のカリキュラムを修了します。1年目は、経営視点を養うスキル習得により、マネジメントの本質を学習します。2年目は、職場課題を解決する経験学習により、問題解決能力などの強化に取り組み、OJTや実践を通じて管理職に相応しい経営視点や実務能力を備えていきます。カリキュラム終了時には、経営層へ自身の組織課題達成の成果をプレゼンし、多様な視点やアプローチを通じて組織全体のイノベーション力を高めるとともに、一人ひとりの意志に沿った納得性のある育成と登用に努めています。
2014年の開講当初から、代表取締役が毎年受講生と直接対話を実施しています。2018年からは女性社外取締役も参加し、受講生と直接対話をする機会を設けることで、受講生の管理職への昇進意欲向上に寄与しています。
*15 2025年度実績475人
女性活躍推進に向けた取り組み
経営トップ自らがコミットして女性活躍推進に積極的に取り組むだけでなく、取締役会や経営会議においても定期的な議論を実施しています。営業職においては、積極採用を開始した2005年当時の127人から2025年度末時点で522人まで増え、女性初の本部長や店長経験者数も増加しています。また、技術職においても、女性副支店長が複数活躍しており、女性の職責者が順調に増加しています。
より良いキャリアパスを歩むための環境整備やサポート体制の強化に努め、若手育成担当者が推進役を担うメンター制度やダイバーシティ推進部による入社3年目以下の女性を対象とした定期的なフォロー面談、多様な働き方に関する対応や、交流会・勉強会の開催など一人ひとりに寄り添ったサポートを実施した結果、2018年度には入社後3年間の退職率における男女間の差がなくなり、2020年度には、女性の退職率が男性の退職率を下回りました。
女性リーダーの登用に関しては、本人の意志、および、能力や実績に基づいた公正な評価を行い、女性従業員のキャリアアップを支援するとともに、女性リーダーの育成を積極的に推進しています。また、女性リーダーの登用や昇進に関する透明性を高めることで、すべての従業員が公正な機会を得られるよう努めています。積水ハウスグループにおける女性管理職は、2025年度末時点で475人となり、2025年度目標である380人を前倒しで達成しましたが、組織リーダー層の多様化の観点では課題認識を持っています。組織の意思決定に関わる女性従業員の増加は、多様な視点や経験、価値観が取り入れられ、企業価値向上につながることから、当社グループの強みである多様な人財の力を最大限に引き出す取り組みを積極的に行い、さらなる女性活躍を推進していきます。
このような女性活躍推進の取り組みは、男女賃金差異の是正にも寄与しています。詳細な数値については、有価証券報告書(P.11)をご覧ください。
グローバル人財の活躍推進
国籍を問わない人財採用と能力適性を考慮した積極的な登用や、海外駐在に関しては、優秀な現地採用者の重要ポストへの登用も進めています。
主要な海外子会社*16における現地採用者の管理職*17の人数は671人、当社からの出向者を含めた管理職以上の全従業員に占める割合は91.9%です。(2025年12月末時点)
*16 米国:SEKISUI HOUSE US HOLDINGS、NORTH AMERICA SEKISUI HOUSE、SH RESIDENTIAL HOLDINGS、M.D.C. HOLDINGS、WOODSIDE HOMES COMPANY、HOLT GROUP HOLDINGS、CHESMAR HOLDINGS、豪州:SEKISUI HOUSE AUSTRALIA HOLDINGS
*17 現地採用者の管理職:部下のマネジメントを行う管理職のみ
技能実習生の受け入れ体制
ベトナムからの技能実習生の受け入れにあたっては、各監理団体を通じて、現地の送り出し機関と連携し、来日前に6ヵ月以上の日本語学習プログラムを実施しています。また、施工に必要なフルハーネス型墜落防止用器具や自由研削といし取替試運転作業者の特別教育、丸のこ等取扱い作業従事者教育等を実施し、来日後の施工への準備も行っています。来日後、日本国内の研修施設を活用した研修、日本語習得のWeb講義の開催、定期的な対面面談の実施などを通じて、技能実習生が安心して働ける環境を整えています。
※2025年度(75期)実績:新規入国28人
障がい者の雇用促進と活躍推進
積水ハウスグループでは、全国の事業所で障がいのある従業員が活躍しています。2025年度末時点の障がい者雇用率は、当社で2.83%、国内連結会社のうち障がい者法定雇用義務のある30社(当社を含む)で2.89%です。現法定雇用率2.50%(2026年7月改正2.70%)を上回る状況ですが、今後も当社では各本部単位で、グループ会社では各社において法定雇用数の達成を目標に、積極的に雇用を促進します。
活躍支援に向けた取り組みとして、障がいのある従業員とその上司・同僚を対象に所属部署を超えたネットワークの構築、相互に発信・相談できる関係づくり、職場環境改善を図ることを目的として、2015年から毎年「ダイバーシティ交流会」を実施しています。2025年は「“キャリア×障がい”を考える」をテーマに、対面形式とオンライン形式を別日程で実施し、275名が参加しました。当日は社外講師による基調講演を行い、その後のグループディスカッションでは、参加者同士がテーマに沿って意見交換を行い、互いの視点から新たな気づきを得る機会となりました。
なお、当社は、―般社団法人企業アクセシビリティ・コンソーシアム(ACE)に、2013年の設立時から参画しています。ACEは「企業の成長に資する障がい者雇用モデルの確立と、企業の求める人財の社会に対する発信」を目的として設立され、2025年1月時点で大手企業32社が加入しています。活躍モデルの表彰、企業間連携活動、学校関係者および障がいのある学生を招いたキャリアセミナーやインターンシップなどの活動を展開しています。
また、2020年10月より障がい者の活躍推進に取り組む国際イニシアチブ「The Valuable 500」*18に加盟し、3つのコミットメントを定めています。
*18 「The Valuable 500」は、2019年に開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)において、「インクルーシブなビジネスはインクルーシブな社会をつくる」という考えのもと立ち上げられた活動であり、障がい者がビジネス・社会・経済において自らの潜在的な価値を発揮できるような改革を、ビジネスリーダーが起こすことを目的とし、世界の主要企業500社が加盟しています。
障がい者雇用率
| 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 目標 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 積水ハウス(株) | % | 3.00 | 3.08 | 2.83 |
2.72 (2025年度) |
|
国内連結会社のうち障がい者法定雇用義務のある会社 (単体含む)*19 |
2.97 | 3.07 | 2.89 |
2.66 (2025年度) |
*19 2023年度28社、2024年度27社、2025年度30社
LGBTQの理解促進
当社グループでは、多様な属性や個性を持った従業員が違いを認め合い、能力を最大限に発揮できる組織づくりに努め、誰もが自分らしく安心して働ける社会の実現を目指しています。
2014年から毎年、ヒューマンリレーション研修にLGBTQのテーマを設け、学習やディスカッションを継続しています。2019年11月には、配偶者と同等の関係にある異性事実婚や同性パートナーにも異性婚の配偶者と同様に社内規則や福利厚生制度の適用を行う「異性事実婚・同性パートナー人事登録制度」を新設し、LGBTQ専門の相談窓口を設置しました。セミナーやイベントも定期的に開催し、理解者や支援者である社内の「アライ」が年々増加しています。また、お客様・お取引先様向けの取り組みでは、2020年より性別や配偶者記載欄を変更し、賃貸仲介営業と加盟特約店向け研修も実施しています。
こうした取り組みが評価され、2016年と2017年には「PRIDE指標」*20シルバーの認定を、2018年より8年連続でゴールドの認定を獲得しています。さらに、2021年に従来のPRIDE指標に加え新設された「レインボー認定」*21も2022年から4年連続で取得しています。
*20 LGTBQ+などのセクシュアル·マイノリティが誇りを持って働ける職場の実現をめざし、任意団体「work with Pride」が2016年に策定した日本初のLGTBQに関する企業などの取り組みの評価指標
*21 LGTBQの人々が自分らしく働ける職場·社会づくりの実現に中長期的にコミットメントする企業を後押しする認定
高年齢人財の雇用促進と活躍推進
積水ハウスでは、従来、60歳定年制および65歳までの再雇用制度を採用していました。2015年4月、個々の従業員が意欲・能力をより高くより長く発揮し、いきいきと活躍できるよう、グループ会社の多くで65歳定年制を導入。さらに2020年4月からは、65歳から70歳までの再雇用制度を導入し、高年齢人財の活躍を支援しています。
