バリューチェーンを通じた顧客満足の追求 活動方針①
ハード(技術開発)・ソフトの融合で安全・安心・快適・健康を実現
設計自由度を高める「フレキシブルβシステム」の採用 → 都市部居住の選択肢拡大
活動報告
都市部の建築ニーズに対応する構法で課題解決
積水ハウスは創業以来、ハード・ソフト両分野の研究開発 REGNUM COURT(レグヌム コート)」による先進技術を通し「安全・安心・快適」な高品質の住宅を提供してきました。これまで培ってきた設計力と技術力を生かし、都市部の多様な建築ニーズに対応する3・4階建ての新構法として2017年に開発したのが「フレキシブルβシステム」です。
「フレキシブルβシステム」は、高強度柱と高強度梁の採用により、設計の自由度と空間提案力の大幅な向上を可能にします。同システムによって、戸建住宅や賃貸住宅、店舗併用住宅や高齢者向け住宅に加え、保育園やホテル、病院、公共施設などの非住宅にも対応できるようになりました。
こうした技術開発に加え、ソフトの観点で進めてきた取り組みの一つが「幸せ研究」です。これは「健康」「家族のつながり」などの「幸福感」を追求するテーマを研究する取り組みです。技術開発+幸せ研究というハード・ソフトの融合で当社は独自の強みを打ち出してきました。
その成果として、例えば非住宅事業(保育園)があります。保育需要が高まる地域で保育園の受注が増加する中、これまで四つの保育園が「キッズデザイン賞」を受賞しました。住まいづくりのノウハウを保育空間にも活用し、子どもたちの健やかな育ちと保育者・保護者の働きやすさをサポートするとともに、地域に開かれた外構デザインの工夫など環境づくりにも貢献しています。
都市居住を追求した新提案「REGNUM COURT(レグヌム コート)」
2019年11月に販売を開始した「REGNUM COURT」は「フレキシブルβシステム」を採用した鉄骨3・4階建て都市型戸建住宅です。同システムにより、通し柱が不要となり、各階の間取りや窓の位置などの設計自由度が高まりました。敷地条件に応じて閉じる「壁」・開く「壁」を巧みにデザインし、プライバシーはしっかり確保しながらも、明るく開放的な大空間を実現し、大きく広がる開口によって「光・風・緑」を取り入れることができます。そこで自然を感じながら、自由に趣味や生活、自分らしいライフスタイルを楽しみたいという思いを持つ、タワーマンション志向の層にも新しい選択肢として提案しています。また、一般のアルミ樹脂複合サッシより性能を向上させたオリジナルの「超高断熱アルミ樹脂複合サッシ(SAJサッシ)」を採用するほか、住宅全体を高断熱化することで国が定める「ゼロエネルギー住宅(ZEH)基準」にも対応可能です。
「REGNUM COURT」が誕生した背景にも「幸せ研究」があります。この研究の中で暮らしのこだわりや富裕層のニーズを追求して導き出されたのが「REGNUM(ラテン語で『王国』)」というあり方。敷地内で完結され、自分だけの風景を享受し、家族とつながり仲間と集う充実した暮らしを実現する場所を「王国」と見立て、「REGNUM COURT」を開発しました。