トップメッセージ

代表取締役会長

阿部 俊則

代表取締役社長

仲井 嘉浩

「NEXT積水ハウス」
社会的意義のある成長へ。
結束力、総合力でまい進します。

第4次中期経営計画を過去最高の業績で達成。
新たな挑戦が始まります。

さまざまな社会課題と向き合い
「NEXT積水ハウス」が動き出す。

 「BEYOND2020に向けた“住”関連ビジネスの基盤づくり」を掲げ、この3年間取り組んできた第4次中期経営計画が、売上高、営業利益ともに過去最高を更新し、好調な業績を達成できたことを、まず、株主の皆様にご報告させていただきます。

 変わることなく推し進めてきた「損益分岐点経営」「グループ連携」に加え、新たなステージ「NEXT積水ハウス」へ向け、新経営体制のもと、しっかりとした成果をあげることができましたが、さまざまな社会課題と向き合う住宅産業の使命、社会的責任は増大する一方です。今年、創立60周年を迎える積水ハウスは、根本哲学「人間愛」、基本姿勢「真実・信頼」など、私たちのあるべき姿を示す企業理念をグループ全体で再確認し、与えられた責務を誠実に果たし続ける覚悟です。心をひとつに新たな歴史を切り拓く積水ハウスグループに、引き続き変わらないご支援をよろしくお願いいたします。

 国内の請負型ビジネスは、環境技術を駆使したZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)が計画以上のペースで伸長し、新築戸建住宅に占める割合は85%、累積棟数は世界一を誇っています。家庭部門のCO2排出量削減促進という国の施策をけん引する役割も担い、普及をさらに促進します。家族の幸せな大空間、新しいリビングのあり方を提案する「ファミリー スイート」も好調。
1棟当たり単価を押し上げる原動力になっています。エリアマーケティング戦略、専門性の強化に注力してきた賃貸住宅は、都市部の3・4階建てを中心に受注が拡大。物件の大型化という動きも顕著になってきました。

 世界一の顧客基盤をベースとするストック型ビジネスは、暮らし方そのものを変える「ファミリースイート リノベーション」など、時代や社会の要請に応える提案型、環境型リフォームが高い支持を獲得。不動産フィー事業も、安定的に増加する管理戸数、高い入居率に支えられ、着実に成長を続けています。開発型ビジネス、国際ビジネスにおいては、物件売却が順調に完了。特に米国では、賃貸住宅開発の物件を計画通りにすべて売却することで、大幅な増収増益となりました。

また、積和不動産グループの積水ハウス不動産への商号変更に伴う組織改編、セカンドブランド「SEKISUI HOUSE noie」を販売する新会社の設立など、グループの「多様なチカラ」の拡充、グループ一体化に向けた取り組みも進展しています。向こう30年先を見据えた「NEXT積水ハウス」が、本格的に動き出す環境は整いました。

基本方針のキーワードは「深化と挑戦」
世界を視野に入れた事業展開を進める。

 第5次中期経営計画は、政治経済の国際情勢、国内の市場動向などから見て、2020年が事業活動のひとつの転換点になるという認識に立ち、「事業ドメインを“住”に特化した成長戦略の展開」という経営方針のもと、基本方針を「コアビジネスのさらなる深化と新規事業への挑戦」としました。蓄積した技術力、圧倒的な組織力に磨きをかけ、既存事業を深掘りする。さらに、その総合力を最大限に活かすことで新規事業を開拓、拡張します。

 積水ハウス60年の歴史を振り返ると、安全・安心、基本性能を追求した第1フェーズ、快適性や環境性能向上に挑んだ第2フェーズがありました。そして今、「人生100年時代の幸せ」を提供する第3フェーズへ。掲げたグローバルビジョンは、AIやIoT技術も取り入れ、「『わが家』を世界一 幸せな場所にする」こと。

 具体的なアクションとして、2020年1月、米国のラスベガスで開催された世界最大級のデジタル技術見本市「CES2020」において、世界初となる「在宅時急性疾患早期対応ネットワーク HED-Net」の構築を発表しました。「家が健康をつくりだす」という発想から、喫緊の課題である住宅内での「急性疾患」に対応するサービスの提供、生活者参加型の実証実験がスタートします。

 国際ビジネスに目を向けると、「CES2020」の開幕に合わせ、木造住宅「シャーウッド」のシステムを用いたコンセプトホームを公開しました。来場者からは耐震性能、陶版外壁ベルバーンなどの技術力、停電時もエネルギーの自給自足が可能な太陽光発電、蓄電池を備えたZEH仕様も高い関心を集めました。今後、環境技術、施工力など積水ハウステクノロジーを海外に“移植”し、世界の住宅のスタンダードにするという志を持って、新たなグローバル展開を推し進めます。次の30年への礎を築く3年計画。
すべての事業領域で、グループ一丸となって「深化と挑戦」に全力を傾ける決意です。

社内はもちろん、国内外のパートナーとも
「イノベーション&コミュニケーション」。

 ESG経営のリーディングカンパニーを目指す取り組みをより加速させることはいうまでもありません。理想とするのは、すべてのステークホルダーを大切にする「グッドカンパニー」になること。子育て応援社会を先導する「キッズ・ファースト企業」として推進する男性社員1ヵ月以上の育児休業制度「イクメン休業」は、スタートから1年で対象者全員が取得。9月19日を「育休を考える日」に制定するなど、働き方改革のひとつの先進モデルを社会に示すことができました。女性のキャリア促進と適正な管理職登用も進んでいます。また、日本の住宅メーカーとして初めてベトナムに技能訓練施設を開設。施工力確保に加え、外国人材の登用、ダイバーシティ経営の推進に向けた取り組みでもあります。

 2018年、6項目から着手したガバナンス改革は、強化、進化を重ねながら、17項目を推進してきました。今後もトップマネジメント、事業マネジメントの両輪で、さらなる改革を推進。海外を含めたグループガバナンス体制の強化にも注力します。
「深化と挑戦」の大前提にあるのもESG視点、社会的意義です。その象徴ともいえる「プラットフォームハウス構想」では、“健康”に続き、“つながり”、“学び”をテーマに、長寿社会を生きるお客様に寄り添い続けるサービスの提供を目指します。
企業や公的機関が抱える課題解決につながるCRE・PRE戦略ソリューションにおいては、気候変動による自然災害への対応も強く意識し、地域防災機能を備えた公営住宅のリプロデュースなどにも参画します。

 すべては、社会のために、お客様のために。国が定めた「新耐震基準」「省エネルギー基準」等、住宅の品質向上を促す役割も私たちの使命です。「コアビジネスのさらなる深化と新規事業への挑戦」。そのどちらかに偏ることなく、社会との接点を広げながらバランスの取れた“両利きの経営”を進めます。
そのためには、積水ハウスグループの「多様なチカラ」とともに、異業種間でのアライアンス、さまざまな分野の企業、機関、幅広い“社会のチカラ”との連携も重要になります。社内はもちろん、国内外のパートナーとの関係においても、「イノベーション&コミュニケーション」が合言葉になります。

 家というハードにソフトを融合させ、さらにサービスという価値をインストールする。その実現に向けて、シナジー効果を生み出すビジネス分野、世界の市場とのつながりを深めるとともにM&Aなど企業価値向上に結びつく成長基盤投資も積極的に実施してまいります。新たな目標達成へ、“両利きの腕”を大きく広げて前進する「NEXT積水ハウス」に、どうぞご期待ください。