人権の尊重 ヒューマンリレーション研修

ヒューマンリレーション研修は、人権侵害を「しない・させない・ゆるさない」企業体質をつくるためのグループ全従業員対象の必須研修として年間3時間以上(推進委員は5時間以上)実施しています。

企業理念の根本哲学「人間愛」を実践し、自らの生き方を学ぶために

 一人ひとりの従業員が企業理念を正しく理解し実践することによって、人権侵害を「しない・させない・ゆるさない」企業体質をつくるため、グループ全従業員に対する必須研修として、「ヒューマンリレーション研修」を実施し、全5職種(営業・技術・事務・生産・特務)168職務の従業員※は年間3時間以上、推進委員は年間5時間以上受講しています。この研修は、企業理念の根本哲学である「人間愛」の実践でもあり、自らの生き方を学ぶことにつながります。

 推進委員で構成する「ヒューマンリレーション推進委員会」は積水ハウス単体で182(本社31、生産部門6、事業部門145)、グループ会社で33、計215組織が設置されており、2019年6月から2020年3月に、すべての組織で「ヒューマンリレーション研修2019」が実施されました。

有期雇用となる派遣社員、パート、アルバイト社員等にも研修テキストを配布し、全従業員の受講を推進しています。

事例の研究・グループでの対話を通して一人ひとりの“気付き”を促しました

 2019年度の「ヒューマンリレーション研修 全従業員研修」は、「働きやすい職場をめざして」「相互理解によるダイバーシティの推進」をテーマに取り上げました。ハラスメントには至らないがハラスメントにつながる可能性のある職場でのトラブル事例について事例研究やグループ討議を行い、周囲の適切な関わりによるハラスメントの未然防止等について考え、また、DVD教材を使用して、様々な立場の人が働く職場において、従業員それぞれがお互いを理解し合うために必要なコミュニケーションの重要性を学び、誰もが働きやすく力を発揮できる職場について理解を深めました。

 「ヒューマンリレーション研修 推進委員研修」では、「セクハラ」「ハラスメント相談対応」をテーマに取り上げました。前者においては、セクハラへの理解をより深めるためにグレーゾーンにあたる言動やジェンダーをふまえて問題の本質を考え、後者においては、ハラスメントの相談を受けた際の適切な対応について学びました。

 ヒューマンリレーション研修は単なる啓発活動ではなく、さまざまな人権課題を会社のリスクに直結する問題としてとらえ、問題の兆しを徹底排除する方策や、知識・スキルを習得することを目的としています。社員一人ひとりにグループ全社共通の研修テキストを事前に配布、事例研究等の事前学習を個人に課した上で、研修に臨んでいます。研修ではグループでの対話を通して考えることによって、各自の問題意識に基づく意見交換が活発になされ、“気付き”を得ることができたと考えています。また、事業所の責任者がファシリテーターを務めることで、業務との連動も図りました。なお、研修受講者にはレポート提出を求めていますが、従業員の人権に関する知識の習得、意識の定着状況を確認するとともに、次年度以降の人権推進活動方針の策定等に生かしています。

お互いを尊重できる職場づくりを目指した研修を実施していきます

ヒューマンリレーション研修は、以下の考えに基づき、継続実施していきます。

  1. 自分自身としっかり向き合い、自分を認めると同時に他人も認める(多様性の受容)ことで、自由闊達で働きやすい職場風土をつくるためのよりよいコミュニケーションを考える場とする。
  2. 事業所の責任者がファシリテーターとなり、自身の人権感覚を高めつつ、日常業務と連動した自分自身の問題として考える場とする。
  3. 社内事案に基づく事例研究によって、一人ひとりの従業員が人権問題をより身近なものとして感じ、お互いを尊重し、企業理念の根本哲学である「人間愛」を常に意識し実践するための“気付き”の場とする。

写真:ヒューマンリレーション研修風景

ヒューマンリレーション研修風景

写真:ヒューマンリレーション研修テキスト

ヒューマンリレーション研修テキスト

■ 研修体系

研修名称 対象者
マネジメント研修 職責者、管理職
ヒューマンリレーション全国推進委員研修 ヒューマンリレーション全国推進委員会委員
ヒューマンリレーション推進委員研修 推進委員(管理職)
ヒューマンリレーション全従業員研修 全従業員
導入研修 新規採用になった従業員
社外研修(高野山夏期講座 ほか) 職責者等