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ダイバーシティの推進

5. ジェンダー平等を実現しよう 8. 働きがいも経済成長も 9:産業と技術革新の基盤をつくろう

基本的な考え方

 多様性を受け入れ、誰もが能力を最大限に発揮できる環境を整えるため、2006年に「女性活躍の推進」「多様な人材の活用」「多様な働き方、ワーク・ライフ・バランスの推進」を3本柱とする「
人材サステナビリティ

サステナビリティ

持続可能性(Sustainability)、持続できること。経済的発展をしつつ、環境および社会の両側面において、現在、将来も引き続き貢献する考え方。

」を人事基本方針として掲げました。従業員と会社が共に持続可能な成長を実践できる環境や仕組みづくりに取り組んでいます。

活動方針①
あらゆる分野で女性が活躍できるような体制づくりに注力

管理職の育成やキャリアアップ支援 → 2022年度 女性管理職260人に

活動報告

女性活躍推進の具体策を着実に実行

 女性営業職では、2005年に女性の積極採用を開始し、現在310人が全国で活躍しています。「若手の育成と定着」「店長への登用」を掲げ、定期的な研修の実施や分科会を開催。2007年から続く「全国女性営業交流会」は、モチベーションやスキルの向上、ネットワーク構築のためのよい機会となっています。また、一定の成果を出し、次代を担う女性営業からなる「女性営業推進委員会」では、各本部の育成担当者と一緒にエリアごとの定期的な勉強会を主導し、女性特有の悩みなども相談できるよう相性を考えてマッチングした「メンター制度」を立案。2019年8月に運用を開始しました。
 技術職では、スペシャリストの育成はもとより「女性技術系社員交流会」でのネットワークづくりやロールモデルの共有に力を入れています。また、職域を拡大するため、計画的に現場監督への登用も促進。「女性現場監督サポートプログラム」「妊娠時の働き方ガイド」などを運用し、女性向けの工具や工事用仮設トイレの採用、マタニティ仕様の工務系ユニフォームも用意するなど、女性が働きやすい現場づくりを次々と進めています。
 管理職の育成に関しては、「積水ハウス ウィメンズ カレッジ」と称する女性管理職候補者向け研修を2014年に開講。毎年約20人の受講生を選抜し、約2年間のカリキュラムにより効果的かつ計画的に管理職にふさわしい人材の育成に努めています。現在6期までを開講し、その中から既に51人の女性管理職が誕生しています。その結果、2006年度にはグループ全体で15人だった女性管理職(課長以上)は、2019年度には206人になり、女性活躍推進法に基づく目標「2020年度までに200人」を1年前倒しで達成しました。また、女性役員3人(社外取締役1人、社外監査役1人、執行役員1人)のほか、職責を担う部長職の女性も増え、経営に多様な視点を加えています。

写真:全国女性営業交流会

全国女性営業交流会

写真:マタニティ仕様の工務系ユニフォーム

マタニティ仕様の工務系ユニフォーム

ロゴマーク:ダイバーシティ経営推進企業として経済産業省「新・ダイバーシティ経営企業100選」に選定

ダイバーシティ経営推進企業として経済産業省「新・ダイバーシティ経営企業100選」に選定

ロゴマーク:女性活躍推進企業として経済産業省・東京証券取引所「なでしこ銘柄」に選定

女性活躍推進企業として経済産業省・東京証券取引所「なでしこ銘柄」に選定

ダイバーシティ月間

 2016年から毎年6月を「ダイバーシティ月間」と定め、
ダイバーシティ

ダイバーシティ

性別や年齢、民族、出身地、国籍、障がいの有無、言語や文化、性的指向、価値観などの違いを尊重し、生かすことにより、ビジネスの成果に結び付けること。

&
インクルージョン

インクルージョン

包括・包含という意味で、企業内すべての従業員が仕事に参画する機会を持ち、それぞれの経験や能力、考え方が認められ生かされている状態。

の理解を深めるために、各職場で活発な議論を交わしています。2019年には「表層的な(見える)ダイバーシティ」と「深層的な(見えない)ダイバーシティ」についてディスカッションし、各個人が「今日から始める小さな一歩」を宣言し、行動しています。また、経営トップのブログでも、社長がダイバーシティを議論する重要性と、そこから生まれるイノベーションの期待について投稿し、従業員の意識を高めました。

経営トップと従業員のコミュニケーションツールの一つとして、4人の代表取締役が思いや経営理念などを投稿。

TOPICS:インテリア提案システムを開発し、経験と人脈を財産に後進を育成

写真:設計部インテリア推進グループ 部長 前原 和美

設計部
インテリア推進グループ 部長
前原 和美


1990年入社。展示場の内装監修やインテリアの研修体系を整備。海外事業にも携わる。
2017年から現職。

 インテリアコーディネーターのスキルや経験に左右されることなく、一定基準以上の高レベルな提案を可能にした、積水ハウスオリジナルのトータルインテリアコーディネートシステム「SHIC」の開発・改訂に、入社以来携わってきました。
 一方で、全国に400人以上いるインテリアコーディネーターの業務制度の見直しや働き方改革にも取り組み、インテリアコーディネーターの研修や交流の機会をつくり、スキルアップと同時にモチベーションの向上を図っています。
 ライフスタイルと密接に関係するインテリアの仕事を通して得た経験や人脈は、貴重な財産です。これまで社内外の多くの方々に支えられてチャンスをいただきました。今後は「『わが家』を世界一 幸せな場所にする」高い提案力とスペシャリストの育成に注力し、海外事業も視野に入れた、多様な人材の活躍につなげたいと思います。

活動方針②
多様な人材を生かし、その能力を最大限に発揮する

性的マイノリティへの理解醸成 → 業界におけるLGBT取り組みの先進企業へ

障がいのある従業員の活躍推進 → 専門組織「障がい者雇用推進室」を新たに設置

活動報告

性の多様性について啓発、制度化も始まる

写真:性の多様性について考えるためのパンフレットを全従業員に配布

性の多様性について考えるためのパンフレットを全従業員に配布

写真:日本最大のLGBTイベント「東京レインボープライド」

日本最大のLGBTイベント「東京レインボープライド」に2017年から毎年参加。ブース出展、パレードなどに参加し、企業としてLGBTのアライ(理解、支援する人)であるという姿勢を社会へ表明しています

 積水ハウスでは、さまざまな個性の従業員が違いを認め合って能力を最大限に発揮できる組織づくりに努め、誰もが自分らしく安心して働ける社会の実現を目指しています。企業倫理要項にも「性的指向、性自認」に基づく非合理なあらゆる差別を行わないと明記しています。

 2019年9月、異性事実婚や同性パートナーにも異性婚の配偶者と等しく社内規則や福利厚生制度の適用を行う「異性事実婚・同性パートナー人事登録制度」を新設し、11月に運用を開始。それに伴い、相談窓口も設置しました。

 同制度の制定に先駆け、2014年からヒューマンリレーション研修の実施や社外イベントへの参加によって、LGBTへの理解醸成を進めてきました。2019年は性の多様性について考えるためのパンフレットを作成・配布し、従業員各自の理解や認知を促しました。LGBTの取り組みを評価する「PRIDE指標(2018年・2019年)」では住宅メーカーで初めて最高位の「ゴールド」を2年連続受賞。このように企業としての明確な方向性をまず明示し、当事者がさらに安心して働ける施策を引き続き打ち出していきます。

障がいのある従業員の活躍推進に向けて

 「生涯住宅」思想に基づき住まいを提供する企業として、障がい者雇用を社会的使命ととらえ「各部場所1人以上の障がい者雇用と定着」を目標に活動しています。

 障がいのある従業員と上司が参加する「ダイバーシティ交流会」や、地域勤務職から総合職への転換制度「キャリアアップ・チャレンジ制度」などを通じ、職場環境改善・活躍推進に取り組んでいます。

 2020年2月には、さらなる推進を図るため、専門組織「人事部 障がい者雇用推進室」を新たに設置しました。