住宅業界初、基礎コンクリート工事における強度をリアルタイムに可視化
「SHセンサ型枠システム」開発・運用開始
~DXの推進で、品質確保と業務効率化向上へ~

積水ハウス株式会社/2026年3月25日

 積水ハウス株式会社(以下、積水ハウス)は、住宅基礎工事における品質管理を革新する「SHセンサ型枠システム」を開発し、2026年1月末よりパイロット運用を開始、8月より全国で順次運用開始します。
 本システムは、新築住宅の基礎工事に使用する型枠に取り付けた温度センサで、コンクリートの初期養生時の温度を連続的に計測します。コンクリートは初期養生中の温度によって強度の高まり方が変わるため、温度データをクラウド上で解析し、リアルタイムに強度を算出・見える化できる住宅業界初の取り組みです。

「SHセンサ型枠システム」イメージと設置写真 / 基礎工事完了後のデザイン基礎

 住宅の基礎工事では、脱枠前に強度確認を行うため、テストピースを採取し試験場で圧縮試験を行うのが一般的です。本システムでは、温度データから強度の状況をリアルタイムに把握できるため、適正な脱枠のタイミングを判断して確実な品質を確保しながら、必要以上に養生期間を延ばすことなく、適正な養生期間で脱枠作業を行うことができます。
 この取り組みにより、従来行っていたコンクリートの強度を確認する試験用サンプル(テストピース)の採取や、試験場での強度試験(圧縮試験)が不要となるため、施工管理者の業務効率化につながります。また、全国運用後には、年間約108トンのテストピース廃棄物の削減が可能となり、環境負荷低減にも貢献します。


 今後、積水ハウスは施工におけるDXの推進でさらなる施工品質を高め、安全・安心な住宅を提供し、良質な住宅ストックの形成に貢献してまいります。

■システム概要

型枠に設置した温度センサを通じて、打設後のコンクリート表面温度を測定します。温度データは現場内に設置したWi-Fiを通じて無人でクラウドにデータを送信し、リアルタイムにコンクリート強度を管理できます。

<従来の管理方法>
脱枠用のテストピース3本を現場封緘養生(工事現場の環境で、乾燥を防ぎながらコンクリートを硬化させる)し、脱枠前に試験場へ持ち込み一軸圧縮試験を実施します。

■導入効果・メリット

① 適正なコンクリート品質の確保
従来のテストピースによる圧縮試験では、あらかじめ用意したテストピース3本を用いた1回の試験で脱枠のタイミングを判断します。そのため、脱枠強度の発現を確実に見込めるよう、余裕を持った養生期間を設定し、圧縮試験を実施したうえで脱枠作業を行う必要がありました。本システムでは、国土交通省告示で認められている強度算定式に基づき、強度の状況を連続的かつタイムリーに確認でき、品質を担保しつつ過不足のない養生期間で脱枠作業が可能になります。


② 施工管理者の業務効率向上
従来の脱枠判断では、テストピース(φ10×20cm、1現場3本)を回収して試験場へ運ぶ必要があります。本システムにより温度データに基づく脱枠判断が可能となり、テストピースの引き取り・運搬作業(平均約1時間/現場)を削減できるため、施工管理者の負担軽減に加え、深刻な人材不足への対応にも寄与します。


③ 環境配慮
従来の圧縮試験では、テストピースを破砕処理するため、コンクリート廃棄物が発生します。本システムにより、積水ハウスでは、年間約108トン※1 のコンクリート廃棄物削減が可能です。


※1:4,712cm³/現場 × 10,000現場/年 = 47m³/年 → 約108トン/年(2024年度当社実績に基づく)