建て替え前の趣を活かしながら
アートを融合し価値をアップデート
家族の幸せを育む「住育」にもつながる、
賃貸住宅に取り入れた新しいアートとの暮らしを
提案した事例をご紹介

この記事は2025年2月時点の情報です
家族の幸せを育む「住育」にもつながる、
賃貸住宅に取り入れた新しいアートとの暮らしを提案した事例を紹介します。
アートと共に暮らす、
新しい賃貸住宅の取り組み
白を基調とした共用部には色とりどりの個性あふれるアートが飾られ、美術館のような印象のシャーメゾン。はじまりは、古い自宅を建て替えたいというオーナー様からの相談でした。これまで大切にしてきたものを受け継ぎながらも、今までにない新しいものをつくりたいというオーナー様の想いに応え、工夫を凝らして設計されています。
アートを際立たせるため巾木にスチール材を使うなどの工夫が。
例えば、もともと木々に囲まれ、野鳥がやってきた庭。新しくなってもまた鳥が集まるように、もとの樹木や庭石を使い、通り道や水飲み場などを作りました。館銘板や共用部の置物にはさりげなく鳥のモチーフがあしらわれています。
共用部からは庭を眺めることができ、本棚やソファが置かれ、子どもとゆっくり過ごせる空間に。ここに飾られたアートは、福祉を起点に多彩な作家と協業している「ヘラルボニー」のもの。共用部だけでなく、入居者が気に入った絵を選び、自分の部屋に飾れるような新たな仕組みを取り入れました。ファミリー世帯にアートとの暮らしをプラスしたことで、「住育」にもつながっています。
オーナー様には「毎日このシャーメゾンに帰るのが楽しみになった」と言っていただいています。「シャーメゾンだからこそ体験できる価値をこれからもつくり続けたい」と設計に携わった担当も話しています。今後の展開もご期待ください。
ヘラルボニーとは
福祉を起点に、先入観や常識というボーダーを超え、新たな文化の創出を目指す企業。国内外の主に知的障がいのある作家とアートライセンス契約を結び、2,000点を超えるアートデータを軸に作品をプロダクト化しています。企業とのコラボなど、福祉領域の拡張を見据えた多様な事業を展開しています。
旧家から新しい庭へと受け継がれた庭石。
館銘板にも取り入れられた鳥のモチーフ。
子どもがアートに触れる時間を増やしたいと、共用部には本棚やソファを設置。
オーナー様がヘラルボニー契約作家による29作品を所有。共益費の一部をアート作品の使用料として作家に還元する仕組みで運用。
アートパネルは誰でも簡単に取り外しができるように、細部まで工夫されています。