研究報告
切欠きを有する集成材梁の補強技術の開発(その1)
#安全・安心
#地震
積水ハウス株式会社/2020年9月
最近の住宅設計では、持出し梁下に大開口を設けて内外が一体となる空間が増えています。しかし、大スパン梁や持出し梁で梁のせいが大きい場合、天井懐にシャッターやカーテンボックスが納まらず、内外の一体性が損なわれる問題があります。これを解決するため、梁の下端に規準を超える深さの切欠きを設け、シャッターボックス等を納める方法を考えましたが、切欠き部からの割裂破壊による耐力低下が懸念されました。
本研究は、切欠きのある集成材梁を対象に、耐力低下を軽減する補強技術を確立することを目的とし、実験結果を報告しています。
その1では、切欠深さをパラメータとした試験体を用いた曲げ実験を実施しました。切欠で残っている梁せいと耐力の関係や、残り断面で算出した断面係数で耐力を整理し、切欠き集成材梁の曲げ性能を明らかにしました。
実験概要・断面係数と曲げ耐力の関係