研究報告

切欠きを有する集成材梁の補強技術の開発(その4)

#安全・安心

#地震

積水ハウス株式会社/2023年9月

近年、大開口を設けて室内外が一体的となる住空間の提案が増えています。しかし、大スパン梁や持出し梁で梁のせいが大きい場合、天井懐にシャッターやカーテンボックスが納まらず、内外の一体性が損なわれる問題があります。そこで、より合理的な設計を可能とするため、大きな切欠きを有する梁部材について研究しています。

その4では、前報に引き続き、実務で使用する比較的大きな断面の集成材梁を対象に、切欠きを有する曲げ梁のせん断性能に対する、断面寸法の影響の有無について報告しています。欠き込み比(梁せいに対する切欠深さの比)を3仕様設定し、梁せいをパラメータとしたせん断実験を実施しました。実務断面の切欠き部材に対するせん断性能に対し、断面寸法の影響が無いことと、既往の文献とは異なり、切欠基部の正味の断面で評価できることが確認できました。

試験体概要・欠き込み比とせん断耐力の関係