研究報告

シロアリ食害の非破壊診断技術の開発

#安全・安心

#耐久性

積水ハウス株式会社/2022年10月

一般的なシロアリ被害診断としては、目視、打診、触診などがありますが、これらは定期点検時のみの診断がほとんどで、診断時にはすでに被害が広範囲に及んでしまっていることもあります。
そこで新しい診断方法として、シロアリが木材を摂食する際に発生する弾性波アコースティックエミッションを、木材表面に設置したAEセンサで検出する技術研究が進められてきました。
しかし、AE波は木材中で減衰してしまうため、シロアリの食害を広範囲に診断することは難しいといった課題があります。
そこで本研究では京都大学と共同で、ウェーブガイドの効果的な利用方法を検討することで、AE波を効果的に検知し必要センサ数の低減につなげることを目的として試験を行いました。
その結果、ウェーブガイドの固定方法や形状など、最適なものを用いることで検知感度向上が認められ、食害箇所から最大約2mまで検知することが出来ました。

疑似AE波を用いたAE計測状況