研究報告
暖房方式・温熱環境による居住者の座位行動への影響
#健康・快適
#空調
積水ハウス株式会社/2022年9月
日本では生活習慣病患者数が増加しており、運動は心臓や呼吸器系に良い影響を与え、生活習慣病の予防に寄与することが分かっています。しかし、目標とする運動量には到達しておらず、特に冬季は活動量が下がるため、対策が必要です。
本研究では、住環境が身体活動に与える影響を調査しました。特に、エアコンと床暖房の暖房方式が身体活動にどのように関係しているのかを明らかにすることを目的としました。
結果として、床暖房を使用する居住者は、エアコンを利用する居住者に比べて在宅中の座位行動が有意に短く、居間と脱衣所の温度差も影響していることが確認されました。また、室温の上昇が座位行動の減少につながる傾向も示されました。
冬季における温度差を小さく保ち、身体活動を促進するための環境整備が今後の課題です。さらに多様なデータ収集を行い、実効性のある住環境指針の策定を目指していきます。