私のファミリー スイートvol. 06(1) ボサノバ・シンガー 小野リサさん 「音のある暮らし」が家族をつなぐ。

唯一無二の歌声で独自の世界観を築いてきたボサノバ・シンガー、小野リサさん。デビュー30周年を経て、今では日本のみならず、アジア全域、オセアニア、ブラジルなど世界的に活躍するアーティストです。ボサノバをベースにしながら、ジャズやハワイアン、日本のポップスなどジャンルを問わず活躍の場を広げてきた小野リサさんに、家族のこと、音楽のある暮らしについて伺いました。

一流ミュージシャンに囲まれた幼少期が原点。

ファミリー スイートの大空間でギターを弾く小野リサさん。ナチュラルな歌声がのびやかな空間にぴったり。心地よい空気感に包まれました。

 父の仕事の関係で生まれてから10歳までブラジルのサンパウロで育ちました。父がライブハウスを経営していたので、物心がつく前から音楽は生活の一部。自宅にも毎日のようにミュージシャンたちが訪ねてくるような環境で、今考えると本当に贅沢な時間を過ごしていたと感じます。人生でもっとも吸収力の高い子ども時代の10年間ですから、その環境が今の私に大きな影響を与えていることは間違いありません。
ただ、当時はまだ子どもでしたし、今みたいにCDやインターネットで気軽に音楽を聴く時代ではなかったので、音楽を自ら楽しむようになったのは日本に戻ってから。ブラジルとポルトガル語が恋しくて、帰国間際にブラジルで買ったレコードを毎日聞くようになりました。そのうち自然と楽器を手に取るように。はじめの頃はピアノが多かったのですが、だんだんギターの音やコード運びのおもしろさに惹かれて、中学生の頃にはブラジル音楽のプロになりたいと思うようになりました。

音楽は生演奏が一番。
家族や友人が集まって歌ったり楽器を弾くことも。

 基本的に音楽は生の音が1番だと思っています。近くで奏でる生音が人間の耳には心地よく、自然な形で聞けるから。だから自宅で音楽を楽しむとしたら、聴くことよりも歌ったり楽器を演奏したりすることが多いですね。この十数年、家ではもっぱら子育ての時間が中心だったので、とくに子どもが小さい頃はいつも童謡を歌って聴かせていました。日本の童謡が中心でしたが、ときにはブラジルの童謡を歌うこともありましたね。

 子どもが小さい頃は誕生日パーティーなどで人を大勢招くことも多かったので、そういった場面では大勢で歌ったりギターやピアノを弾いたり。家族とだったり、友人とだったり、仕事仲間とだったりさまざまでしたが、やはり大勢集まって歌ったり生の音を奏でる時間はとても楽しく、大切な時間です。

 そうやって子どもたちも音楽に親しむ環境だったので、やはりどの子も音楽は大好きです。好きというより、もう音楽があることが当たり前なのかもしれません、私の育った環境と同じで。好きな音楽はそれぞれで、日本のポップスが好きな子もいれば、海外のロックを聴いている子もいる。家のなかではみんなそれぞれに好きな曲をパーソナルに聞いている感じです。

 最近は子どもたちも楽器を弾くようになってきて、ピアノ、ギター、クラリネットと各自が好きな楽器を弾いています。今の子たちですから、YouTubeを見ながら自分で練習したりね。私もときどき教えることはありますが、何か質問があればお答えしますよ、という立場です。

家のなかでも自然の風を感じる場所が好き。

ご自宅でも広いバルコニーで過ごすことが多いという小野さん。ベランダのハンモックでボサノバを聞いていたブラジル時代を思い出すそうです。

 小学生から高校生まで3人の子どもがいますので、家ではなかなかゆっくりする時間をとるのは難しいですね、家ですることの大半は家事ですから(笑)。でも、少し時間があれば、読書をしたり、子どもたちとのんびり過ごしたり。ゆっくりするときはベランダが多いかな。わりと広さがあるので椅子を置いてね。真夏と真冬以外は風がとても気持ちいいんです。子どもたちもベランダが大好きで、それぞれ本を読んだりしてのんびり過ごしています。ブラジルの家はマンションでもベランダにハンモックを吊れるようにしている家が多くて、私も子どもの頃はハンモックに入ってボサノバを聴いて過ごしていました。

 そんな体験があるからか、家のなかでもちょっと別世界になる半屋外の空間が好き。私が住んでいたサンパウロは雨が多く気温も高いんですが、そのわりに湿度はなかったので雨上がりに窓を開けるとすごく気持ちいい空気が入り込むんです。だからこのモデルハウスにあるようなテラスは理想的。先日、家族でハワイ島に行ったんですが、そこで借りたコンドミニアムのリビングとテラスも素晴らしくて。リビングはこのモデルハウスみたいにとても広くて、そこからつながるテラスはサンセットが眺められる最高のポジション。大きなデイベッドが置いてあって、すごく居心地がいいから子どもたちも自然とそこに集まってくるんです、いつの間にか。そこにいるとね、子どもたちから普段は話さないようなことを聞くことができたりして。最近は子どもたちもどんどん成長していって、距離が少しずつ遠くなっていくなと感じていたんですよ、とくに男の子なんて親には必要最低限のことしか話しませんから(笑)。だから今回の旅行では、この子は今こんなこと考えているんだ、この子はこんなことが好きなんだってことがわかって。そうやってこぼれるように言葉が出てくる空間がある家って素敵だなって思いました。今回はハワイのコンドミニアムでしたけど、そういう場所が家のなかにひとつでもあるといいなって思いました。

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