モンテッソーリ教育では、実際に「見て・触れて・体験する」ことを通して、小さな子どもも大人と同じようにリアリティのある生活を学ぶことを大切にしています。家でできる“本物の体験”の中でも、料理は特に親子で楽しめる体験のひとつ。
そこで、 “食を愉しむ”をコンセプトに作られた積水ハウスのモデルハウス「内藤さんち。」へ料理家の松本朱希子さんと娘の橙(ゆず)ちゃんをお招きし、小さなお子さまでもお手伝いしやすい簡単レシピをご紹介いただきました。第3回目は、クリスマスなどのホームパーティーにぴったりの「ロールケーキ」です。

Vol.1「お家でピクニック気分♪手作りハンバーク」のレシピはこちら

Vol.2「夏を涼しく彩るフルーツポンチ」のレシピはこちら

松本朱希子

料理家。大学在学中に料理家のアシスタントを経て、工房でランチを出したことを機に「かえる食堂」を開始。著書に『かえる食堂のお弁当』(筑摩書房)、『かえる食堂でいただきます 24の季節から知る、からだにおいしいレシピ79』(祥伝社)、『かえる食堂のおやつの本 祖母に教えてもらった懐かしくてやさしい味』(扶桑社)などがある。
Instagram: https://www.instagram.com/matsumotoakiko_/

ロールケーキ(23×28cmの天板1台分)

材料

卵3個
砂糖40g+20g
牛乳大さじ1/2
薄力粉50g
なたね油大さじ1
A
生クリーム200cc
砂糖大さじ2
練乳大さじ1
B
イチゴジャム大さじ3
水小さじ1
好みのフルーツ苺、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー 適量
スペアミント適量

⽣地の作り⽅

事前準備

  1. 1:卵は直前まで冷蔵庫で冷やしておきましょう。
  2. 2:オーブンを190度にセットし、予熱の間に準備を進めます。
  3. 3:天板にクッキングシートを敷きます。シートの下に新聞紙(8枚ほど)を敷くと生地がふんわり仕上がるのでおすすめです。新聞紙の上からひと回り大きめのクッキングシートを敷き込んで、準備完了。

⽣地を混ぜる

  1. 1:冷やしておいた卵を卵白と卵黄に分け、それぞれボウルに入れます。卵白はハンドミキサーで泡が細かくなるまで泡立て、砂糖40gを3回に分けて加えます。その都度、泡立ててしっかりしたメレンゲにします。
  2. 2:卵黄は残りの砂糖を加え、白っぽくなるまでハンドミキサーで混ぜます(字が書けるくらいになるまで)。牛乳を加えてさらに混ぜます。
  3. 3:①のメレンゲをゴムべらで②にひとすくい加え、ハンドミキサーで混ぜます。①のボウルに戻し、もう一度ハンドミキサーで混ぜ合わせたら、薄力粉をふるい入れ、ゴムべらで切るようにさっくり混ぜます。粉っぽさがなくなったら、なたね油を少しずつ加えながら、さらにゴムベラで混ぜ合わせます。

⽣地を焼く

  1. 1:出来上がった生地は事前準備でセットしておいた天板の中心に流し入れ、ゴムべらで四隅に向かってのばしたあと、カード(ドレッジ)で均等にのばします。
  2. 2:190度のオーブンで10分ほど焼きます。
  3. 3:取り出して生地をクッキングシートごと網にのせ、網ごとふわっと大きめの食品用ポリ袋に入れます。粗熱がとれるまでポリ袋に入れておくと、表面が乾燥せず、しっとりします。
  4. 4:粗熱がとれたらゆっくりシートを外し、焼き色のついた面を上にして置きます。

※時間がないときは、市販のロールケーキ用スポンジを購入し、クリームを塗ったり、飾り付けをしたりする工程を子どもと一緒に楽しむのがおすすめです。

生地を巻いて飾り付け

①:A(生クリーム+砂糖+練乳)をボウルに入れ、氷水にあてて七分立てに泡立てます。焼き上がった生地の長い辺を手前におき、もう一方の長い辺の端を少し斜めにそぎ落とします。

②:生地の表面にB(いちごジャム+水)をスプーンなどで塗ります。

「フルーツは外の飾りとして使い、ロールケーキの中には挟まないのがおすすめ。フルーツは時間が経つと中から水分が出てきたり、食感が落ちてしまったりする場合もありますが、ジャムなら時間が経っても美味しさが変わらず安心です」

③:ジャムを薄く塗った上に、クリームを塗ります。巻き終わりは少し空けて、やや薄めに塗ると巻きやすくなります。

④:巻き終わったら、バットなどにのせてしばらく冷蔵庫で冷やします。

⑤:生地が冷えて形が整ったら、端を切り落とし、残りのクリームをまわりに塗ります。

クリームを塗るのは子どもが大好きな作業。1人で綺麗に塗るのが難しいパートも、親がサポートしながら一緒に行うことで、子ども自身が「自分でもできる!」という体感につながっていきます。

綺麗に仕上げることよりも、親子の共同作業の時間や子どもの「できた!」という気持ちを大切に。

⑥:さらに残ったクリームはデコレーションしていきます。

「口金を入れた絞り袋にクリームを入れて絞り出しても良いですし、口金を使わずにスプーンを使うのもおすすめです。今回のように、濡らしたスプーンでクリームをすくってのせるだけでもかわいいですよ」

⑦:最後に、苺やブルーベリー、ラズベリーなどフルーツをのせ、ミントを飾って完成です。

ジャムやクリームを楽しそうに塗り、フルーツを乗せるときは、真剣な眼差しで一生懸命に飾り付けをしていた橙ちゃん。ケーキのデコレーションは自由な発想力と集中力が育まれる瞬間です。

クリスマスにお正月と、楽しいホリデーシーズン。フルーツたっぷりのロールケーキは、家族団らんの時間やホームパーティーを華やかに彩ってくれるはずです。

モンテッソーリ教師
あきえ先生

やり方を"ゆっくりやって見せること"でお子さんの「できる!」「やってみたい」につながります。時に、子どもサイズの道具を用意すると、作業がしやすくなり、さらに「できた!」という自信も育まれます。たとえケーキの形が綺麗じゃなくても、作った"プロセス”こそがプライスレス!

撮影場所

Tomorrow’s Life Museum 関東内ライフスタイル型モデルハウス「内藤さんち。」

食事を通した家族団らんの時間を大切にできるように作られた「内藤さんち。」のキッチン。調理台と食卓が同じ高さでひと続きになっているので、空間に区切りなく、調理をする人も座ってリラックスしながら同じ目線で食卓にいる人と会話ができます。みんなで作りながら同時に食べるようなBBQやホームパーティにも最適なキッチンです。

実際に見てみる
https://www.sekisuihouse.co.jp/tlm/index.html