幼少の記憶を大切に、
新たな思い出をつくる。
計画地は閑静な住宅地の一画。造園業を営んできたオーナー様のご実家が畑として使われてきた敷地で、お亡くなりになったおじい様が、樹木のお手入れをされていました。幼少期からの楽しい思い出がつまった場所。その記憶を大切にしていただきたいと、敷地内に植えられていた槇とサルスベリの木を残すことから計画をスタートさせました。建物は2本の既存樹を両サイドに従えるように配置。夏から秋にかけて花を咲かせるサルスベリを、リビングの大開口から眺められるようにしました。また、南北から風が通り抜けるダイニング・キッチン、サルスベリの木漏れ日が射し込む和室など、自然とふれあう心地よい空間を設えました。
笠原 祐介YUSUKE KASAHARA

サルスベリの花を愛でる、くつろぎの時間。
木のぬくもりを感じるフローリング仕様のリビングから臨むのは、広々とした芝生庭とおじい様が愛したサルスベリの木。
大きな窓越しに季節の移ろいや、お子様がのびのび遊ぶ様子を見守れる計画としました。

やわらかな風に包まれたダイニング・キッチン。
南北に設けた開口からやわらかな風が渡るダイニング・キッチン。キッチンカウンター下は通路側から使える収納に。パントリーは豊富な収納量を確保しながらも、その存在を感じさせません。

吹抜けから光が射し込む1階廊下。
リビングを通らずに、玄関から洗面所へつながる動線を確保しました。玄関ホールに設けた吹抜けからの光が廊下を爽やかに照らし、空間に開放感をもたらします。

街並みにさりげない存在感を主張する外観デザイン。
シンプルモダンなモノトーンの佇まいが、住宅地の景観に美しく溶け込む住まい。スリット窓が外からの視線を遮りつつ明るさを取り入れ、外観の上質なアクセントにもなります。