高さ245mと226mのツインタワーを擁するJRセントラルタワーズや247mのミッドランドスクエア、174.7mの大名古屋ビルヂングなど、日本屈指の超高層ビル群がある名古屋駅前。
名古屋城築城以来、江戸と上方を結ぶ
交通の要衝として発展してきた名古屋の街。
リニア中央新幹線の開通が計画されるとともに、
駅前は再開発が進んでいます。
江戸時代の城下町の風情が残る街並みと近未来的な
超高層ビル群が融合する街の魅力を探してみました。
徳川家康が清須から名古屋へ城の移転を決め、名古屋城の築城を開始したのは1610年のこと。その後、武士だけでなく町人や神社仏閣までが清須から名古屋へ移り、繁華な城下町を形成していきました。
そんな豊かな歴史を持つ名古屋は今、リニア中央新幹線の開通や名古屋駅前の再開発など、さらなる発展に向けた準備の真っ最中なのです。
今回の散歩道では、そんな活気あふれる名古屋駅周辺と名古屋発展の歴史が今も息づく四間道エリアを同時に楽しんでみましょう。
名古屋駅前はなんといってもひときわ個性的な高層ビルが多く建ち並ぶ風景が印象的。1999年にJRセントラルタワーズが開業すると、大名古屋ビルヂング、モード学園スパイラルタワーズなどデザイン性の高い高層ビルが次々と生まれ、中部圏のランドマーク的風景となりました。
今後はすべての交通機関をつなぐスーパーターミナル化の実現にともなって、名鉄名古屋駅地区の大規模再開発も予定されています。この計画では太閤通を挟んで北街区と南街区に分かれ、高層ビル2棟が建設されるとか。駅やバスターミナルのほか、高級ホテルや商業施設、オフィスなどが入居し、人の流れも大きく変化しそうですね。
また、名古屋駅前から広小路通を通って栄をつなぐ路面公共交通システムSRTも開通予定。人の集まるエリアを近未来型車両で回遊することで、街の風景を楽しみながら快適に移動できるようになります。そんな変化を見せる駅前のビル群を眺めながら、錦通を東に向かって歩いてみましょう。
モード学園
スパイラルタワーズ
地上36階建てのモード学園スパイラルタワーズは、名古屋モード学園などを擁する総合校舎。螺旋状の外観デザインは、学生たちが時代の最先端を行き、社会へ羽ばたいていく様を表しているそうです。
桜通
美しい街路樹が続く桜通。
名古屋独自の風習でもある“屋根神様”のある町並み。火難や疫病除けなどを願い屋根の上に祠が設けられています。
四間道町並み
保存地区
清須越しでやってきた商人たちの町として生まれた四間道エリア。すぐそばに流れる堀川の水運を利用して、伊勢湾から米や味噌、薪などを運んできたことから栄えていました。1700年の大火を機に、防火などのために道幅を4間(約7m)に広げたことから四間道の名前で呼ばれるようになったとか。商家の町らしく土蔵と町家に囲まれたこのエリアは現在、町並み保存地区に指定されています。
名古屋独自の風習でもある“屋根神様”のある町並み。火難や疫病除けなどを願い屋根の上に祠が設けられています。
浅間神社
名古屋城築城に際してこの地に移設されたと伝わる浅間神社。静かな境内の中には樹齢300年を超えるクスノキが大きく枝を広げ、四間道の歴史を見守っています。
錦通の角にそびえ建つのは、このエリアの顔とも言えるモード学園スパイラルタワーズ。2008年に竣工したこのビルはその名前のとおり螺旋状のデザインが特徴です。キラキラと光る壁面とその威風は、建築ファンならずとも思わず目をとめてしまう美しさです。
ここから西柳町を過ぎるとやがて駅前の喧騒が嘘のような落ち着いた雰囲気の街並みへと変化します。朝から行列が絶えない老舗のカフェ「コーヒーハウスかこ花車本店」があるのはそんな一角。名古屋が生んだ人気グルメ・小倉トーストをアレンジしたシャンティールージュをいただけるモーニングメニューが人気で、一枚板のカウンターがセピア色に輝く店内は常連さんにも観光客にも愛される空間です。
この先には、約3000冊の蔵書のあるブックカフェ「ランプライトブックスホテル名古屋」も。自分だけの時間に浸りたい人や本好きにぴったりの贅沢なカフェです。
コーヒーハウス
かこ花車本店
●電 話/052-586-0239
●営業時間/7:00~17:00
(L.O.16:30まで、モーニングは11:00まで)
●定休日/なし
「コーヒーハウスかこ花車本店」はステンドグラスが印象的な純喫茶の老舗。名古屋ではじめて自家焙煎をはじめた名店で、昭和47年の創業以来マスターの土屋さんが丁寧に煎れる一杯を求めて朝から多くのお客様でにぎわいます。手作りのフルーツコンフィチュールと自家製あんこが楽しめるシャンティールージュスペシャルは必食。
ランプライト
ブックスホテル
名古屋
●電 話/052-231-7011
●営業時間/7:00〜19:00(L.O.18:30)
※宿泊者は24時間利用可、フード提供は7:00〜22:00
●定休日/なし
「本の世界を旅するホテル」をコンセプトにした「ランプライトブックスホテル名古屋」にあるカフェの本棚には、「旅」と「ミステリー」を中心に選ばれた本が約3000冊!宿泊者以外も利用でき、ちょっと気分転換したいときなどにぴったりの空間です。読書の相棒にはオリジナルミニハンバーガーがおすすめ。
グランドメゾン(以下GM)伏見があるのはこの近く。マンションやオフィスなどのビルが並ぶエリアで美しい植栽が街にうるおいを与えています。
桜通から堀川沿いを北へ向かうと、ここまでの風景とはガラリと変わり、古い木造の建物が並ぶ風景が広がります。四間道町並み保存地区と呼ばれるこのあたりは、江戸時代に生まれた商人街。現在も土蔵や町家が多く残り、名古屋独自の文化でもある屋根神様と呼ばれる祠のある街並みが特徴です。
厳しい建物規制があるこの地区で、まるで隠れ家のような静かな空間でくつろげるのが「喫茶ニューポピー」です。地区の美観に調和した土蔵造りの店内には自家焙煎したコーヒーの香りが満ち、穏やかな時間が流れています。
喫茶ニューポピー
●電 話/052-433-8188 ●営業時間/8:00〜18:00 ●定休日/木曜日、第2水曜日
「コーヒーハウスかこ花車本店」はステンドグラスが印象的な純喫茶の老舗。名古屋ではじめて自家焙煎をはじめた名店で、昭和47年の創業以来マスターの土屋さんが丁寧に煎れる一杯を求めて朝から多くのお客様でにぎわいます。手作りのコンフィチュールと自家製あんこが楽しめるシャンティールージュスペシャルは必食。
四間道エリアの北側には円頓寺商店街のアーケードが続きます。昭和レトロな雰囲気が漂う商店街には、趣きのある老舗の店舗とさまざまなジャンルの新顔の飲食店などが混在。まるで宝物探しをするような、商店街歩きの醍醐味を楽しめそうですね。
アーケードから出ると、駅前の高層ビルの先端がすぐ近くに。そんな対比のおもしろさも、この街の魅力でしょう。
名古屋市道江川線の交差点を渡ると名古屋駅に向かって再びにぎわいのある都心の風景が近付いてきます。GM名駅三丁目やGM名古屋駅があるのは、そんな利便性と豊かな街の文化を共に享受できるエリア。日々アクティブに過ごしたい人たちにとっては絶好の立地です。
GM伏見
GM伏見は桜通から一筋外れ、都心であることを忘れさせる静かな住環境にあります。
2024年11月竣工
GM名駅三丁目
駅前のビル群に続く街並みの中でひときわ豊かな植栽が癒しの風景を生んでいるGM名駅三丁目。
2021年11月竣工
GM名古屋駅
GM名古屋駅は名古屋駅から徒歩6分という好立地。高層階から伸びやかな風景が広がります。
完成予想CG
四間道エリアでは、街歩きの好奇心を刺激する狭い路地に出会えます。
ミッドランドスクエア
●電 話/052- 527-8877
●入場料/大人1,000円
●営業時間/11:00〜22:00
(最終入場21:30)
※時期により変更になる場合あり。
詳しくは公式webサイトをご確認ください。
●定休日/なし
(悪天候などにより入館制限や閉館の場合あり)
名古屋の夜景を楽しむなら、ミッドランドスクエアの屋外展望台スカイプロムナードへ。地上200mの高さから望む名古屋一帯のきらびやかな夜景は迫力満点。
名古屋城築城から400年余りを超え、今後はリニア中央新幹線が開通するなど交通の要衝としての重要性がますます高まる名古屋駅周辺。歴史ある街の風景を残しつつ新しいチャレンジを続け発展するこの街の魅力にぜひ触れてみませんか。
円頓寺
円頓寺は1654年に創建された古寺。商店街は「えんどうじ」という名前で定着していますが、正しい寺名は「えんどんじ」。
石畳の路地の奥にある子守地蔵尊。下町情緒が感じられる風景です。
円頓寺商店街
円頓寺の門前町として発展してきた円頓寺商店街。名古屋市道江川線以西には円頓寺本町商店街、西円頓寺商店街が続き、年間を通じてさまざまなイベントが開かれています。