男性育休白書
2021

47都道府県の20代~50代のパパ・ママ9400人に聞く
育休の実態を徹底調査!

RANKING
発表!男性の家事・育児力全国ランキング

積水ハウスが独自設定した
男性の「男性の家事・育児力」を
決める4つの指標

4つの指標

積水ハウスでは、右記の4つを男性の「男性の家事・育児力」の指標として設定しました。
これら4指標5項目でそれぞれ数値化して、47都道府県別に
ランキング化し、「男性の家事・育児力」を算出しました。

沖縄県男性の家事・育児力ランキング 1位

216点

男性が行う家事・育児の数 8 7.0
男性の家事・育児関与度 3 0.63
育休取得日数 10 4.9
男性の家事・育児時間 1 17.1
時間/週
家事・育児幸福度 2 1.15

鳥取県男性の家事・育児力ランキング 2位

192点

男性が行う家事・育児の数 3 7.7
男性の家事・育児関与度 6 0.59
育休取得日数 8 5.3
男性の家事・育児時間 9 15.4
時間/週
家事・育児幸福度 22 0.92

奈良県男性の家事・育児力ランキング 3位

186点

男性が行う家事・育児の数 16 6.7
男性の家事・育児関与度 4 0.61
育休取得日数 1 11.3
男性の家事・育児時間 5 16.0
時間/週
家事・育児幸福度 28 0.91

REALITY
育休取得の実態

育休取得に賛成?

男性

賛成
88.2%

女性

賛成
86.0%

育休を取得したい・してほしい?

男性

取得したい
67.3%

女性

取得させたい
59.8%

結果

若い世代だけでなく、
全世代が賛成にシフト

前回と比較すると、全体的に高くなっており、20代男性だけでなく50代男性の賛成意見も大幅に伸長しています。
2年前は男性の育休取得に懐疑的だった世代が賛成にシフトしていることから、世論や風潮も男性の育休取得の後押しとなりそうです。

WELL-BEING
家事・育児と幸福度

家事・育児に幸福を感じる?

幸福に感じる(男性)

81.0%

幸福に感じる(20代男性)

88.6%

ポジティブな変化はある?

グラフ グラフ

仕事への影響はある?

生産性向上に役に立った

幸福を感じる層
65.2%

幸福を感じない層
60.7%

会社への愛着が増した

幸福を感じる層
54.3%

幸福を感じない層
33.7%

結果

育休を取得して
家事・育児に幸福を感じる男性は、
ポジティブな変化を実感!

育休を取得して家事・育児をすることに幸福を感じる男性と感じない男性とで比較してみました。すると、幸福を感じる男性の方がポジティブな変化のスコアが高く、仕事面でもポジティブな変化をもたらしていることがうかがえます。

COVID-19
コロナ禍の影響

コロナ禍で家事・育児は増えた?

増えた(家事)

50.9%

男性リモートワークあり:68.0%
女性リモートワークあり:69.2%

増えた(育児)

50.4%

男性リモートワークあり:64.9%
女性リモートワークあり:68.2%

気持ちの変化は?

  • 31.0%
    パートナーの女性に
    対して感謝の
    気持ちがわいた

  • 28.9%
    日頃の
    パートナーの女性の
    苦労が理解できた

  • 26.2%
    子どもと遊ぶ
    時間が増えて
    嬉しい

結果

コロナ禍の影響?
男性の家事・育児時間が増加

コロナ禍による家事時間の変化を聞くと、半数が家事時間が「増え」(50.9%)ていますが、20代男性(58.3%)、30代男性(55.4%)がより多くなっています。リモートワークする人の変化も顕著です。気持ちの変化も事実としてあり、育休への効果も一定数あったと言えるのかもしれません。

調査概要

◼️実施時期
2021年6月11日~6月21日
◼️調査手法
インターネット調査
◼️調査対象
全国47都道府県の小学生以下の子どもがいる20代〜50代の男女9400人
人口動態に基づきウエイトバック集計

※構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても必ずしても100%にならない場合があります。

※2021年度より名称が「男性育休白書」に変更になりました。

COMMENT
男性育休白書で浮かび上がる今どきの「男性の家事・育児力」

PROFILE

治部れんげ(じぶ・れんげ)

1997年一橋大学法学部卒。日経BP社にて経済誌記者。2006~07年、ミシガン大学フルブライト客員研究員。2014年よりフリージャーナリスト。2018年、一橋大学経営学修士課程修了。メディア・経営・教育とジェンダーやダイバーシティについて執筆。
2021年4月より、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。内閣府男女共同参画計画実行・監視専門調査会委員。日本政府主催の国際女性会議WAW!国内アドバイザー。東京都男女平等参画審議会委員。豊島区男女共同参画推進会議会長。公益財団法人ジョイセフ理事。UN Women日本事務所、日本経済新聞社等による「アンステレオタイプアライアンス日本支部」アドバイザー。著書に『ジェンダーで見るヒットドラマ:韓国、アメリカ、欧州、日本』(光文社)、『「男女格差後進国」の衝撃:無意識のジェンダーバイアスを克服する』(小学館)等。2児の母。

今回の調査で私が最も関心を引かれたのは、世代別の分析でした。
年齢が若いほど、男性育休に対してポジティブであることがよく分かります。育休を取得したい男性は20代で81%を超えており、夫に育休を取ってほしい女性は72%を超えていました。2年前と比べて男女ともに15~20ポイントも増加しており、40代~50代男女と比べて大きな差があります。
積水ハウスの仲井嘉浩社長は、男性育休1カ月以上の完全取得導入を決めた理由として、若い世代の意識を挙げていました。部下や後輩男性が家事や育児に参加することを当然と考えていることを理解していたからこそ、企業の制度を通じて、彼らの希望を実現したいと思ったのでしょう。
こうした発想には、共感を覚えます。今年4月から、私は理工系の国立大学で文系教養科目を教えています。約85%の学生が男子であるため、折に触れて男性にとってのワークライフ・バランスや男性育休について伝えています。
実際、子どもが好きなので、自分も将来育休を取り、家庭生活にコミットしたい、という学生は男女ともにいます。また、実際に育休を取得した30代男性にゲスト講師として来ていただいたところ、男性の家庭参加と日本の社会課題の連続性を理解して、触発された学生が多くいました。中には、就職先を選ぶため、男性育休の取得率が高い企業を調べてみた、という人もいます。
若い世代にとって、性別で役割を決めるのではなく、個人の希望や能力に沿って働きながら家族形成をするのが当たり前になっています。授業の中で積水ハウスを始めとする、男性育休を推進している企業について話すと、高い関心が寄せられました。
経営者や管理職の方には、特にこの「男性育休白書2021」のP21をよくご覧いただき、若い世代が望む働き方、ライフスタイルを理解していただきたいと思います。男性育休を通じて彼らのワークライフ・バランスを支援することは、優秀な人材の獲得や定着、彼らにやる気を持って働き続けてもらうために、とても大切なことです。
中でも特に重要なのは、直属の上司によるサポートで、これは白書にも書かれています。男性の部下から「今度、子どもが生まれます」「妻が妊娠しました」と聞いたら「おめでとう」の次に「あなたはいつからいつまで育休を取るの?」と聞いてあげてください。男性育休を「当たり前」と捉える上司や先輩の態度は、若い世代の男性が安心して制度を利用することにつながります。復帰後は職場を信頼して力を発揮してくれるでしょう。
新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、テレワークをする人が増えています。家庭にいる時間が長くなることで、若い世代ほど家事・育児時間が増えていることが、今回の調査で明らかになったことも、興味深いです。私と同世代の管理職の皆さんには、部下世代が性別を問わず、家事・育児をしている実態を知っていただきたいと思いました。
また、毎年続けている都道府県別の調査については、初めて1位になった沖縄県の取り組み、例年上位の鳥取県の取り組みは、あらためて気になりました。この白書を通じて、企業内で、地域で、男性育休を推進する機運がさらに高まることを願っています。