男性育休白書
2026
47都道府県の20代~50代のパパ・ママ9,072人に聞く
育休の実態を徹底調査!

発表!男性の家事・育児力全国ランキング
積水ハウスが独自設定した
「男性の家事・育児力」を
決める4つの指標
積水ハウスでは、右記の4つを「男性の家事・育児力」の指標として設定しました。
これら4指標5項目でそれぞれ数値化して、47都道府県別に
ランキング化し、「男性の家事・育児力」を算出しました。
高知県男性の家事・育児力ランキング 1位
179点
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児の実践数 | 2位 | 8.6個 |
|---|---|---|
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児関与度 | 7位 | 0.58pt |
| 男性の育休取得日数 | 26位 | 15.3日 |
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児時間 | 10位 | 15.1 時間/週 |
| 男性が感じる家事・育児幸福度 | 16位 | 0.95pt |
福島県男性の家事・育児力ランキング 2位
176点
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児の実践数 | 8位 | 7.3個 |
|---|---|---|
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児関与度 | 16位 | 0.47pt |
| 男性の育休取得日数 | 5位 | 22.1日 |
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児時間 | 21位 | 13.9 時間/週 |
| 男性が感じる家事・育児幸福度 | 14位 | 0.98pt |
栃木県男性の家事・育児力ランキング 3位
175点
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児の実践数 | 6位 | 7.4個 |
|---|---|---|
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児関与度 | 5位 | 0.62pt |
| 男性の育休取得日数 | 28位 | 14.7日 |
| 女性(妻)から見た男性(夫)の家事・育児時間 | 6位 | 15.9 時間/週 |
| 男性が感じる家事・育児幸福度 | 20位 | 0.91pt |

育休取得と家事・育児の実態
2019年~2026年
取得環境の向上による経年変化
育休、取得した?
男性の育休取得率(未就学児のいる家庭)
39.6%
↑ +3.3%
(36.3%/2025年)
男性の育休取得日数(未就学児のいる家庭)
27.2日
↑ +5.7日
(21.5日/2025年)
男性の家事・育児関与度の変化は?
2019年 n=4,352/2026年 n=4,159
2019年 n=5,048/2026年 n=4,913
男性の育休取得後の意識の変化は?
① 子どもと一緒によく遊ぶようになった
② 他の保護者と積極的にコミュニケーションをとるようになった
2019年:男性 n=484、女性 n=421/2026年:男性 n=1,364、女性 n=1,214

8年間で取得率や取得日数は
右肩上がり
取得環境の改善により、
育休の「質」も向上
2019年から2026年にかけて、男性の育休取得率は39.6%まで上昇し、平均取得日数も27.2日へと増加しました。育休取得の広がりに伴い、育児への関与や子どもとの関係性、パートナーとのコミュニケーションなど、家庭内におけるさまざまなポジティブな変化も確認されています。男性育休は、子育てへの主体的な参加を促し、家族とのつながりを深めるきっかけになっていることがうかがえます。
よりよい育休にするために向き合うべき課題
「心のワンオペ」の実態
“見えない家事・育児”の負担感は?
負担に感じる人の割合52.3%
- とても負担に感じる:10.6%
- やや負担に感じる:41.7%
- あまり負担に感じない:35.8%
- ほとんど負担に感じない:11.9%
- とても負担に感じる
- やや負担に感じる
- あまり負担に感じない
- ほとんど負担に感じない
男性 n=4,159
負担に感じる人の割合74.5%
- とても負担に感じる:24.1%
- やや負担に感じる:50.4%
- あまり負担に感じない:21.5%
- ほとんど負担に感じない:4.0%
- とても負担に感じる
- やや負担に感じる
- あまり負担に感じない
- ほとんど負担に感じない
女性 n=4,913
家事・育児で孤独を感じた経験は?
孤独を感じた人の割合35.4%
- 感じたことがある:8.4%
- やや感じたことがある:27.1%
- あまり感じたことはない:36.6%
- 感じたことはない:28.0%
- 感じたことがある
- やや感じたことがある
- あまり感じたことはない
- 感じたことはない
男性 n=4,159
孤独を感じた人の割合67.7%
- 感じたことがある:30.1%
- やや感じたことがある:37.6%
- あまり感じたことはない:22.0%
- 感じたことはない:10.2%
- 感じたことがある
- やや感じたことがある
- あまり感じたことはない
- 感じたことはない
女性 n=4,913
自分が把握してないと成り立たない家事は?
コンディションの変化に気を配っている
把握し続けている
ないか意識している
男性 n=4,159/女性 n=4,913(複数回答)

子育て中の女性の4人に3人、
男性も半数が“見えない家事・育児”に
負担を感じている
皿洗いやゴミ出しのような“見える家事・育児”とは別に、子どもの予定を把握する、忘れ物がないよう準備する、家族の体調や機嫌に気を配るといった、予定管理・先回りの判断があります。この負担が一人に偏り、精神的に孤立する状態を、本調査では「心のワンオペ」と呼びます。“見えない家事・育児”を負担に感じる割合は女性74.5%に対し男性52.3%、家事・育児で孤独を感じた経験は女性67.7%に対し男性35.4%。また、見えない家事・育児への認識にも男女で大きな差があることが分かりました。
「心のワンオペ」を解消するヒントは?
家庭内コミュニケーション満足度別
“見えない家事・育児”の負担感は?
満足していない n=238/満足している n=1,126
満足していない n=296/満足している n=919
「とても負担に感じる」「やや負担に感じる」の合計値
家事・育児で孤独を感じた経験は?
満足していない n=238/満足している n=1,126
満足していない n=296/満足している n=919
「感じたことがある」「やや感じたことがある」の合計値
「自分が把握・管理していないと成り立たない」と感じるものは?
- パートナーとのコミュニケーションがとれている
- パートナーとのコミュニケーションがとれていない
把握し続けている
ないか意識している
コンディションの変化に気を配っている
とれている n=7,120/とれていない n=1,952(複数回答)

「心のワンオペ」解消のカギは、
夫婦のコミュニケーション。
“見えない家事・育児”への気付きが、
より良い育休のヒントに
家庭内のコミュニケーションに満足している人ほど、“見えない家事・育児”の負担感や、家事・育児で感じる孤独感が低いことが分かりました。特に男性ではその差が大きく、孤独を感じた割合は、コミュニケーションに満足していない人の63.0%に対し、満足している人では44.4%と18.6ポイント低くなっています。
日頃からパートナーとコミュニケーションを重ね、互いの負担を共有することが、「心のワンオペ」解消に向けた一歩となるかもしれません。
「心のワンオペ」と感じていない人は、取得後どんなポジティブな変化があった?
<男性編>
- コミュニケーションがとれ、家事・育児に孤独を感じない
- コミュニケーションがとれず、家事・育児に孤独を感じる
よく遊ぶようになった
ようになった
当事者意識を持つようになった
孤独を感じない n=904/孤独を感じる n=151(複数回答)
<女性編>
- コミュニケーションがとれ、家事・育児に孤独を感じない
- コミュニケーションがとれず、家事・育児に孤独を感じる
チーム意識が強くなった
減った
良好になった
孤独を感じない n=318/孤独を感じる n=109(複数回答)
調査概要
47都道府県のパパ・ママ9,072人に聞く男性の家事・育児力実態調査
- ■実施時期
- 2026年5月14日(木)~5月29日(金)
- ■調査方法
- インターネット調査
- ■調査対象
- 全国47都道府県別に、配偶者および小学生以下の子どもと同居する20代~50代の男女 計9,072人
※本調査に記載の割合の数値は、小数第2位または第3位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※調査委託先:マクロミル


治部れんげ
東京科学大学リベラルアーツ研究教育院准教授。日経BP社にて経済記者を16年間務める。ミシガン大学フルブライト客員研究員などを経て2021年4月より現職。内閣府 男女共同参画会議専門委員、日本ユネスコ国内委員会委員、文部科学省 科学技術・学術審議会 臨時委員、国立社会保障・人口問題研究所評議員、日本テレビ放送網株式会社・放送番組審議会副会長など。一橋大学法学部卒、同大学商学研究科経営学修士課程修了。著書に『稼ぐ妻 育てる夫:夫婦の戦略的役割交換』(勁草書房)、『炎上しない企業情報発信:ジェンダーはビジネスの新教養である』(日本経済新聞出版)、『「男女格差後進国」の衝撃』(小学館)、『ジェンダーで見るヒットドラマ―韓国、アメリカ、欧州、日本』(光文社)、『きめつけないで!「女らしさ」「男らしさ」:みんなを自由にするジェンダー平等』1~3巻(汐文社)等。
男性の育休は「頑張って取るもの」から「当たり前」に次に目指すのは育休後の男女平等
本調査プロジェクトは今年で8年目を迎えます。長く継続してきたからこそ、日本社会の変化がくっきりと表れています。
象徴的なのが男性の育休取得率です。2019年の11.3%から年々伸び、今回は39.6%と約4割に達しました。とても喜ばしいことです。半分近くが取得するようになれば、取得そのもののハードルは下がります。次に問われるのは、どのくらい、いつ取るか、です。
取得日数は27.2日。2023年以降は20日以上の取得が定着してきました。週休2日制の職場であれば、1カ月の男性育休が当たり前になりつつあると言えるでしょう。
若い世代には「1カ月」が当たり前に
この変化は若い世代に顕著です。私が勤める東京科学大学で働き方の授業を行った際、休みにくい職種の男性が1カ月の育休を取得したという新聞記事を紹介しました。印象的だったのは、多くの学生がそれを「すごいこと」と受け止めていなかったことです。「たった1カ月?」「子育ては1カ月では終わらない」という声さえありました。
4割が1カ月の育休を取る社会になり、教員として「男性育休はとれて当たり前」と学生に伝えられることを、ありがたく感じています。
マクロの課題 ━ 法律を職場に行き渡らせる
取得しない理由も興味深い結果です。「職場に迷惑をかける」「取得しにくい雰囲気がある」という声は減っています。一方で「職場に育休制度が整備されていない」との回答が3割を超える点は気になります。
育休は男女ともに法律で定められた権利であり、根拠となる法律は1990年代に成立して30年以上が経ちます。職場は法律に対応しなくてはいけないという法治国家の原則が、まだ十分に行き渡っていない実態が浮かび上がりました。これは厚生労働省や都道府県の労働局など、行政が介入すべき問題だと考えます。
ミクロの課題 ━ 夫婦の認識のギャップ
男性の育児・家事関与度を2019年と2026年、さらに夫婦それぞれの回答で比べると、次の課題を浮かび上がらせています。いずれも2019年より2026年が高いのですが、2019年には夫婦間の差がほとんどないのに対し、2026年は夫の自己評価が妻からの評価より16ポイントも高くなっています。
育休取得後の夫の変化でも、「他の保護者とのコミュニケーション」「積極的に家事育児に参加するようになった」といった項目で夫婦の認識ギャップが大きく出ています。
解釈は2通り可能です。妻が夫に厳しいのか、それとも夫が自分に甘いのか。人は誰しも、自分に甘く、他人に厳しくなりがちです。
これからに向けて
男性育休が当たり前になりつつある今は、夫婦が考えていることを、さらにすり合わせる好機でもあります。同じ空間で暮らしていても、思いは自動的には伝わりません。「察してほしい」ではなく、自分はこう思う、もっとこうしてほしい、と言葉にして伝えることが大切です。
その際、相手が頑張っていることや大変な状況を理解していれば、けんかにもなりにくいものです。男性の家庭進出が進むこれからは、夫婦のコミュニケーションの質を高める絶好のタイミングです。
制度の広がりを、家庭のなかの対話の深まりへ。その先に、より多くの家族の笑顔が広がっていくと信じています。