サイトナビゲーションローカルナビゲーションコンテンツインフォメーション
トップ > 取り組みの詳細 > 積水ハウスについて > CSR方針と体制
サイトマップ

取り組み一覧
リスクマネジメント
CSRの方針コーポレートガバナンス・CSRの体制コンプライアンスリスクマネジメント
リスク管理の考え方と体制

 CSR委員会のもと、「コンプライアンス・リスクマネジメント部会」を設置し、会社全体のリスクマネジメントを行っています。同部会では、リスク管理を必要とするテーマごとに関係部署と担当従業員を連携させながら、リスク対策を進めています。

 多くの施工現場を持つ当社では、労働安全衛生の推進はもちろん、現場から排出される廃棄物などの適正処理をはじめ、土壌汚染や自然災害のリスクを把握し、コントロールするための体制を整えています。

 また、リスクに対する意識の欠如が事故の発生を誘発するとの認識から、全社的な意識の底上げをめざし、管理担当者だけでなくすべての従業員に危機意識を持たせるような社内教育も進めています。さらに当社従業員だけでなく、現場で工事に携わる協力会社の責任者を対象にした研修を実施し、リスク管理に関する意識向上にも取り組んでいます。

環境リスクマネジメント
廃棄物の適正処理〜廃棄物管理システム導入による一貫した管理
 同時進行で多数の施工現場を抱える住宅メーカーにとっては建築廃棄物の管理は重要なリスクであると認識しています。当社では、定期的な環境監査に加え、法律によるマニフェストの義務化に先立ち、1991年に当社基幹コンピューター内に廃棄物管理システムを立ち上げ、以来一貫した管理を行ってきました。そして、コンピュータによる管理システムで日常的なチェック体制を整備し、その監査結果はイントラネットでも公開しています。
 管理の鍵となるマニフェストについては法の定める90日の措置内容報告期限よりも厳しい自主回収期限(60日)を独自に設定し、法定期限を超える事態の発生予防につとめています。2005年度は年間発行マニフェスト総数451,029枚に対し、自主基準内の回収率94.9%で、2004年度に比べ2.1%改善しましたが、1件の措置内容報告を行いました。さらに、資源循環を実現するために建築業界初の広域認定を取得しています。

 また、不法投棄のリスクをより小さくするためには、優良な中間処理業者の協力を得ることも重要です。当社では、業者選択の基準を定めたガイドラインを作成し、委託の可否を数値化して判断しています。また、社内の担当者だけでなく現場で工事に携わる協力会社の責任者への研修も実施しています。

※製品の製造、販売をしたものが、その製品が廃棄物となった場合の回収やリサイクルを行う場合に、しくみが整備されているなど、環境大臣に認められた場合に限り、複数の都道府県にまたがる廃棄物移動に必要な各行政の許可が不要になるなど、廃棄物処理法の規制が緩和される特例制度。積水ハウスでは、2004年9月に「広域認定」を建設業界で初めて取得しました。

環境行動推進体制の図
委託業者選定ガイド(中間処分業者編)

土壌汚染対策〜「土壌・地下水環境への取り組みアクションプラン」
 2003年2月、土壌汚染対策法の施行に伴い、土地の購入・販売代理の契約に先立ち、土壌・地下水汚染に関する事前審査制度のしくみを構築、運用しています。さらに、リスクマネジメントのためのシステム・ツールを充実するため、継続的な改善を図っています。

 さらに、社内研修の実施や、分譲地購入の際のリスクを分析しお客様へアドバイスができるシステムを構築し、対策を進めています。2005年度は分譲地購入の際、汚染のおそれがあると判断された11物件につき、指定調査機関を交えた分析を行い、うち1物件の取引を中止しました。

 また、当社6工場のISO14015に基づく用地の環境アセスメントの結果をベンチマークと位置付けて、土壌汚染リスクレベルに応じた対策と情報のデータベース化を目的とした「土壌・地下水環境への取り組みアクションプラン」を作成し、運用を開始しました。

 なお、現在係争中の環境法規制に関する訴訟はありません。
(株)善商の不法投棄事件の当社対応について
  2004年7月、当社が廃棄物処理業者に処理委託を行なった廃棄物のうち、一部が岐阜市の(株)善商による不法投棄現場に投棄された可能性があることが判明いたしました。当社では自治体との協力関係を保ちながら独自に調査を行い、その結果、不適切な処分をされたと思われるおよそ600トンの廃棄物を岐阜市と協議の上で自主回収し、新たに適正に処理を行いました。

 当社では1991年にマニフェストシステムの運用を開始して以来、常に法律の規制を上回る自主ルールのもと、適正処理を強力に推進してきました。しかしながら、今回このような事件に遭遇するに至ったことを真摯に受け止め、さらなるシステムの改良に着手するとともに、全事業所職責者への研修をはじめとする各種研修を通して従業員教育の再徹底を行うなど、再発防止に向けて全面的な取り組みを開始いたしました。

 なお、本件以外で環境に関する国際的な宣言/協定/条約、全国レベルの規制、地方レベルの規制、地域の規制の違反に対する付帯義務と罰金は発生していません。
(株)善商不法投棄事件の経過報告
 首件、当社岐阜支店ほか2支店において、廃棄物処理業者に処理委託を行なった廃棄物の一部が、中間処理などを経た後に(株)善商に持ち込まれていたことが判明いたしました。

 当社では2004年7月に岐阜市はじめ関係各所と協議を開始するとともに独自に実態解明を進め、その経過を報告しつつ解決をめざし努力してまいりました。その結果、2005年11月に至り、中間処理業者などの行った不適正な処理により廃棄された廃棄物のうち、当社に関連がある部分について、岐阜市との合意のもと、先般自主的に該当廃棄物の撤去を完了いたしましたのでご報告申し上げます。

 不適正処理された経緯は以下の2種に大別されます。

(1)当社委託先である収集運搬業者A社が、当社委託廃棄物の一部を当社所定のルールを無視して自社の積み替え保管場所に持ち込み、その後、積み替えて不法に(株)善商に持ち込んだケース。

(2)中間処理業者が適正処理を装って(株)善商に不適正に持ち込んだケース。

(1)のケースにおいては、当社では収集運搬の過程で行われる「積み替え・保管行為」について、不法投棄の温床になるおそれが強いため、許可の有無に関わらず厳禁するとのルールを定めていますが、収集運搬業者A社はこのルールを無視し、内密に積み替え・保管を行い、他社の廃棄物と合わせて一部を(株)善商に持ち込んだことにより生じたものです。当社は(株)善商への処理委託を行なっておらず、処理委託契約書およびマニフェストにも(株)善商の名称の記載がなかったため、当社として岐阜市役所から指摘を受けるまで、その事実を把握することが困難であったものです。

(2)のケースにおいては、処分を委託していた中間処理業者B社が許可の範囲内で書類上適切に2次処理を(株)善商に委託したもの、及び中間処理業者C社が、当社が指定した適切な2次処理委託先を無視して無断で(株)善商に持ち込んだものに分かれます。

 当社では1991年にマニフェストシステムを構築、運用開始しており、1991年の廃棄物処理法改正に伴ってシステム変更を行い、法律を上回る厳格な運用ルールのもと、適正処理を強力に推進してまいりました。しかしながら、今回のケースでは以下の部分に不足があり、今回の不適正処理を防げ得なかった原因となりました。

マニフェストの照合確認不足
マニフェストE票「最終処分を行った場所」の記載内容の確認を看過し、疑義の発見ができなかった。

最終処分先の確認不足
処理委託契約書添付の最終処分先登録票(中間処理業者提出分)記載内容の疑義を見抜くことができず、その結果不適正処理が行われたことを発見できなかった。また、当社指定の2次処理委託先以外の処分先[(株)善商]に持ち込まれたことに気づかず、是正措置を迅速に講ずることができなかった。

業者指導不足
当社ルールに従わなかった業者に対して指導および監理が不足したことにより、不適正処理の発見が遅れた。

 当社は新築現場ゼロエミッションを達成し、サステナブル宣言を行うなど、環境を特に重視した経営を標榜し、また廃棄物適正処理システムの運用を早期から導入し、社員研修等を含め積極的に適正処理を推進して参りました。しかしながら、今般処理業者の不適切な虚偽報告を見抜けず、このような事案に巻き込まれてしまったことを真摯に受け止め、今後、2度と同様のことが起こらぬよう従業員教育を徹底するとともに、システム全般についてさらに改良を加え適正処理推進に取り組んでまいります。

撤去した廃棄物量 600.18トン
撤去日 2005年12月20日〜12月30日
撤去した廃棄物の処分先 株式会社ダイカン
最終処分先 大阪湾広域臨海海環境整備センター(安定型および管理型埋立)

再発防止策について
当社では以下の内容で再発防止プログラムの運用を開始しております。
(1)研修
 ・事業所職責者向け研修
対象: 営業本部長、工務部長、支店長、支店技術次長および各積和建設社長、工事部長
内容: (株)善商の事故事例を中心として再発防止に向けた管理者用の研修
 ・廃棄物処理実務担当者向け研修
対象: 廃棄物処理の実務担当者(建築課長、管理課長など)
内容: 廃棄物処理法をはじめとする関係法令の理解向上、委託先業者選定基準に係る知識の習得、適正処理に必要な具体的実務習得、処理委託契約書・マニフェストの運用に係る知識の習得などを目的とした研修
 ・オペレーター向け研修
対象: マニフェストの発行および実績入力処理業務等の担当者
内容: 当社廃棄物処理コンピュータシステムに係る具体的操作方法の習熟とマニフェスト実績入力時などにおけるチェックポイントの習得
 ・一般社員向け研修
対象: 一般社員
内容: 廃棄物処理および当社環境ビジョンについての知識の習得
(2)システム改良
 ・処理業者データベースの構築
当社オリジナルの格付けシステムを付加したデータベースの構築
 ・車輌管理システムの構築
未登録車輌での運搬を防止する車輌管理システムの構築
 ・基幹システムの改良
さらに使いやすくするための、インターフェイスの改良を含め、詳細部分の改良と異常の発見を自動的に検知するシステムの付加
(3)マニュアルの整備
 従来のマニュアルの整備と初心者用啓発テキストの作成配布
自然災害対策〜自然災害対策アクションプログラムの策定
 自然災害のリスクに対応するため、「自然災害対策アクションプログラム」を定めました。従業員および従業員の家族の安否確認、生活確保を前提に、当社のお客様または地域の住民の方の応急復旧や復興支援を行う体制を整えました。そのために、「自然災害発生時の初動カード」を全従業員に、「全社自然災害対策・初動マニュアル(管理者編)」を各職場の長に配布しています。

 「自然災害発生時の初動カード」は、従業員が万一災害に遭遇した場合の初動についての内容および個人の情報を記入できるもので、名刺入れや財布などに入れて常時携帯することを徹底しています。「全社自然災害対策・初動マニュアル(管理者編)」は、初動と初動後の行動における管理体制について記載し、万一の事態に適切な管理のもと活動を行えるように備えています。
全従業員が携帯している「自然災害発生時の初動カード」
ページの上へ
CSRの方針コーポレートガバナンス・CSRの体制コンプライアンスリスクマネジメント