お手入れ方法
畳
お客さまをお通ししたり、季節の行事をおこなったり、和室は家の中でもきれいにしておきたい場所のひとつ。
日頃からこまめなお手入れ、汚さない注意を心がけましょう。
さわやかな曇りの日に換気を
和室に使用している木や畳、紙は、吸湿・放湿をしていますので、普段お部屋を使っていなくても、できるだけ空気の乾燥した曇りの日には換気をするようにしましょう(吸湿した木材を急激に乾燥すると割れたり、日射しの強い日に窓を開放すると日焼けが急速に進みます)。
湿気がたまるとカビやダニの原因になりますのでご注意ください。
梅雨や夏場の湿度の高い時は、換気するより除湿器やエアコンで除湿する方が有効です。
新品の畳は乾拭きを
畳表のい草は、表面に独特な光沢と香りを持たせるため、天然染土による泥染を行ない、繊維で織り上げています。畳床は、最近では耐久性や防虫性の向上、軽量化のため、ワラだけでなくインシュレーションボードやポリスチレンフォームを組み合わせた化学床を使用しています。
新品の畳は畳表面の染土が残っていて、表面に白い粉がついている場合があります。数回、畳の目に沿って乾拭きを繰り返してください。乾拭きの方が畳表面に独特のツヤが出ます。水拭きする場合は、軽く湿ったきれいな雑巾で拭くようにしましょう。
普段は畳の目に沿って掃除機やペーパーモップで
普段のお手入れは掃除機やペーパーモップで十分です。畳の目に沿って軽く当てましょう。斜めにしたり、強く当てるとい草が傷む原因になります。部屋の隅や畳のへりなどは、スキマ用ノズルを利用しましょう。
汚れが目立てば、中性洗剤で
汚れが目立ってきたら、住まい用洗剤(中性)をお湯で薄め、雑巾を絞って拭き取ります。畳縁の汚れがひどい場合は、歯ブラシでこすり落とすのが有効です。最後にきれいなお湯で固く絞った布を使って、洗剤分をしっかり拭き取っておきましょう。
汚れを取り除くだけでなく、防虫・抗菌・消臭効果のある「タタミの洗剤」をご使用ください。お求めは、最寄りのカスタマーズセンターヘお問い合わせください。
畳表の裏返しや表替えなど定期的なメンテナンスを
畳のい草は両面使えますが、い草の表面が傷みすぎると、たとえ裏返しても裏側が使えない状態になります。裏返しの目安は5年。早めに裏返せば両面使用できて経済的です。
い草の表替え(交換)は10年程度が目安
畳は表替えをすると新品同様になります。畳表は、い草の目のつまった良質なものを選ぶと畳の目にごみが入りにくく丈夫で、長期間使えます。
畳の交換は20年程度が目安
長期間使用し、よく歩く部分がへこんだりした場合は、畳自体の交換が必要になります。
畳に湿気がこもらないよう畳干しや室内の除湿を
和室を閉めきったままにしておくと、畳に湿気がこもってしまいます。湿った畳はカビやダニの原因になりますので、1年に1度程度は天気の良い乾燥した日に干してください。
梅雨や夏場の湿度の高い時は、除湿器やエアコンで室内を除湿し、畳の湿気を防止しましょう。
夏場の日中は地上からの水蒸気が多く湿気が高くなるため、晴れた日の早朝や日没後に換気する方が、室内の湿度を低くすることができます。
屋外での畳干し
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畳の角にマイナスドライバーを差し込んで畳を持ち上げます。畳の下のゴザの切れ端は畳の段差調整用のものなので捨てないでください。
畳表や畳縁を傷めないようにドライバーを差し込む -
畳を出す時に、畳の位置と上下が分かるように、裏面にチョークなどで印をつけます(畳は部屋の形に合わせてつくっていますので、位置が変わると元通りに敷き込めません)。
敷き方がわかるように畳の裏に印を! -
畳は畳表が日焼けしないよう裏側を外に向けて2枚を立て掛けるようにして干します。
直射日光の当たる外側に畳の裏側を! -
畳を敷き込む時は、畳の下にあったゴザの切れ端で段差調整をしてください。
畳の天日干しが大変な時は…
空気が乾燥している日に、畳を部屋に敷いたまま、片方に箱などを噛ませて畳を浮かせ、裏側に空気を送り込む方法をおすすめします。湿気を取り除き、乾燥させるだけでも効果的です。
すべての畳を1日で干すのは難しいので、数日に分けて順番に乾燥させていくといいでしょう。