〈 訪ねたくなる住まいを目指す 〉
目を楽しませるアプローチでおもてなし。
和庭づくり あの手この手
家で過ごす時間が多くなるリタイア後も、地域とのつながりは重要です。気軽に人が訪ねてきやすいアプローチの演出いろいろ。
路地のようなアプローチ。
道路から玄関まで距離を取る、雁行させるなど、アプローチを路地のような作りにすることで、奥行き感が強調され、品の良いアプローチ空間となります。視線のポイントとなる場所に効果的に植栽を。
和の趣を演出する素材。
石畳は和の演出に効果的です。目地を深くすると石の表情がより強調されます。植栽の足元には、苔などの地被類を植え、砂利と組み合わせてデザインすることで、より豊かな表情になります。瓦や灯篭(とうろう)など、和のアイテムも効果的。
季節感を演出する工夫。
モミジなどの紅葉する庭木を植えると、四季折々に風情ある表情を見せてくれます。花や実、新緑や紅葉など季節の変化がある落葉樹に加えて、葉を落とさない常緑樹をバランスよく植えると、一年中彩りのあるアプローチになります。
一二三石(ひふみいし):遊びゴゴロのある土間空間
修学院離宮などでも使われている演出手法です。土間面に小石をひとつ、ふたつ、みっつ(ひぃ、ふぅ、みぃ)と埋め込むことで、均質になりがちな土間面にアクセントを加えることができます。
灯篭(とうろう):光を際立たせる和の演出
灯篭は、それ自体が和のオブジェとして効果的ですが、照明を仕込むことで、夜の風景を美しく演出してくれます。他にも、くり抜いた石をかぶせるなど、照明に様々な工夫を凝らすのも良いでしょう。
差し瓦:アプローチや庭のアクセント
埋め込まれた瓦の小端の曲線がリズムよく並び、視線を奥の方へと導いてくれます。基本的には“魅せる”ための手法ですが、しっかり埋め込んでフラットに仕上げれば、アプローチなどでも使えます。


