〈 「子育ち」を考えるリビングの作り方 〉
“段差“がつくる、幸せ住まい。
住まいはバリアフリーが一番!って思っていませんか?
住まいは段差のないバリアフリーにしよう!と思っている方。
ちょっとまってください、あえて段差を作ることが幸せにつながることもあるんです。
例えば、子どものいる家庭です。
“子育て”ではなく、“子育ち”に繋がる段差
子どもは遊びを見つける天才。
大人にとっては“ただの段差”も、子どもの視点から見れば“とっておきの場所”。おままごとやお絵かきのテーブルになったり、椅子にしたり、ときには舞台にと、大人が思いもつかないような使い方をしてくれるものです。
特に家族が集まるリビングに段差を作ることで、そこは子どもにとっての大切なイドコロになります。 好奇心を刺激する段差があることで、子どもたちが自分で考え、遊びを創造しながら感性を育てる、子育てならぬ「子育ち」の空間が出来上がるのです。
段差は家族をつなげる??
子どもの居どころの変化は、家族との距離感の変化でもあります。
住まいの中の段差を利用すると、たとえば幼い時期、子どもは親と目線が合いやすい安心な居どころを形成します。やがて個室で過ごす青年期になっても、家族共通の趣味スペースやライブラリースペースに変化させることで、家族の気配を感じながら過ごせるこの場所も安心できる居どころになるのです。
あえてバリアフリーではなく段差を活用することで生まれる子どものイドコロ。それは家族のつながりを常に感じられ、子どもが自分で育ち、生きる力を育むために住まいができる工夫のひとつでもあるんです。

