リースとレンタル

税理士

丸山 定夫

MCS税理士総合事務所 所長

クリニックの開業時には土地や建物、医療器械など診療に必要な固定資産がいろいろあり、その投資額も多額となるため、事業計画を作成し、自己資金で購入するのか、借入金で購入するのか、リースにするか選択判断をしていきます。

1.リースとは

医療機器や設備などの取得に適し、いったんリース会社が購入して、これを医療機関に賃貸するものです。

こんにち使われてるリースは一般的にファイナンス・リースと呼ばれ、借り手はリース物件の経済的利益を自己所有するのと同じように受けることができる代わりに、当該物件の取得・維持管理にかかる全ての費用を負担し、貸し手は中途解約ができない条件により、掛かったコストを回収する金融機能を有した取引です。おもに医療機器や事務機器などの導入に適していますが、車両などについて自動車諸税・保険料・車検点検費用を含める契約のメンテナンス・リースもあります。

2.業者の選定

業者選びは金融機関と同じように経営が健全なところです。ホームページなどで事業内容・決算内容を確認しておきましょう。

業者選定に関して、一般的に注意する項目を記載しました。業者選定の際に参考にしてください。

●必用な医療機器を新品・中古品も含めて広汎に扱っている。

●取得方法につき借入・割賦・リースとなどの業者との提携があるところ。

●導入後の維持管理の指導・実施を適切に行えるところ。

●一社に限定せず見積りを取る。

3.リースとレンタルの違い

リースは基本的には購入と同じでその全額と維持管理費分をリース期間にリース料として支払いますがレンタルは使用した日数等分だけ支払います。

4.メリットとデメリット

安易な設備投資過剰に注意

リースは借入より手続きが簡単なため、安易に導入を決定しがちになります。
一度契約しますと中途解約が基本的にはできないため、リース料の支払いが多額となり、過大設備投資になる可能性があります。導入目的と採算を充分検討すべきですし開業当初からすべての機器類を導入するのではなく、期間を置いて順次導入することも事業計画上検討しましょう。また、リース資産一覧表を作成し年に一度決算時にはリース残額を確認しましょう。

5.リース物件の維持管理

見積書、契約書など、維持・修理・管理するのに必要となりますからすぐ見れるよう保存しておきます。

リース期間が終了した場合には、通常1年ごとの再リースを結んでいくことになります。安易に終了後新規導入を考えるのではなく、現資産の稼働率、機能等を考慮し特に問題なければ再リースをまず検討しましょう。リース資産はメーカーといつ、どこの業者からリースしたのか台帳を整備し、その本体にリース業者からのシール等で内容がわかるようにしておきます。また、見積書、契約書など、維持・修理・管理するのに必要となりますからすぐ見れるよう保存しておきます。

今回のまとめ

リースは医療器械・事務機器などの導入に適し、気軽に利用されていますがその導入にはその必要性を対象患者数と自院の専門性の向上、周辺地域の導入状況や広告宣伝なども含めて総合的に判断をすべきです。リース途中で新製品と入れ替えると旧契約分は支払いがなくなると勘違いされている先生がおりますが支払いは、新リース料に含まれている場合がほとんどですので注意してください。
(2007年7月現在)

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