「コモンシティ十王『城の丘』」2001年グッドデザイン賞受賞

積水ハウス株式会社/2001年10月3日

 2001年度グッドデザイン賞(財団法人日本産業デザイン振興会主催)に、積水ハウス株式会社が開発・設計した茨城県多賀郡十王町の「コモンシティ十王『城の丘』」が選ばれました。

 当社では過去住宅商品で数多くのグッドデザイン賞を受賞してきましたが、今回のように統一的なテーマをもった大規模な街づくりそのものが高く評価されたケースは、民間企業単独の取り組みとしては、業界でも初めてのことです。

 当社では、「人間性豊かな住まいと環境の創造」を企業理念として、「街の財産となる」住まいや街づくりを推進してまいりました。今回も60haを超す大規模な街づくりにおいて、「自然との共生」、「人との共生」、「地域との共生」をテーマとし、自然地形を活かし、城などの遺跡を保存し街の歴史や文化の継承にも配慮した計画とし、環境配慮や住民のコミュニティ形成にも配慮しました。同審査委員会からも、「大規模宅地開発の問題点に真摯に取り組み、開発段階の地域環境への影響の配慮から、街ができた後の人々の暮らし方ソフトづくりまでを一体のものとして、責任ある街づくりがなされている。住宅メーカーならではのノウハウを活かしたグランドデザインを評価」するとコメントされています。





1.「コモンシティ十王『城の丘』」の特長
「自然との共生」
経済性や効率が優先されがちな従来の「ニュータウン」開発の手法と異なり、もとの地形や眺望を活かした計画としました。公園や街路は起伏を描き、海や公園を借景としたほか、自然の風が通る開放的な計画とし冷房にたよらずに暮らすことのできる街としています。住宅は落ち着きのある和のイメージで統一し、花と緑豊かな外構を整えました。また、生態系に優しい地山の樹木を再植し、調整池をビオトープにしたほか、全戸に生ごみ処理機を設置し有機肥料として再生利用するなど環境にやさしい街となっています。
「人との共生」
せせらぎ緑道や児童公園など広く変化に富んだ子どもの記憶に残る楽しい遊び場づくり、住民参加型の維持管理や団地外の住民も利用できる城趾公園やテニスコートの設置など、新しい街のコミュニティ形成、新たなふるさとづくりをサポートする仕掛けを用意しました。
「地域との共生」
計画地内の城の遺構の発掘調査と記録保存を実施、十王町のもつ歴史性・文化性を継承しています。

また、既成市街地との連続性や住民同士の交流に配慮する街づくりとしています。魅力的な定住型住宅団地の創出により、地域への定住化を促進し、地域の人的・経済的活性化につなげることをねらいとしています。さらに元の地形を活かした緑地整備を行ったほか、工事にあたっては地元産の石や木などの素材を用いるなど地域文化を継承するデザインとしました。




2.「コモンシティ十王『城の丘』」の概要
所在地 茨城県多賀郡十王町城の丘

(日立市のベッドタウン的存在でJR常磐線川尻駅から徒歩圏)
開発面積 63.8ha
主な内容 個人住宅用宅地、街路、緑地公園、城趾公園等
総戸数 860戸
着工時期 平成7年5月25日
入居開始時期 平成10年9月
計画人口 3,000人

(現在の人口:300人(平成13年9月)、現在販売・入居継続中)
事業主 積水ハウス株式会社
設計 積水ハウス株式会社
施工(街区全体) 三井建設株式会社

(街区内の住宅については積水ハウス株式会社が施工)
(ホームページ   http://www.sironooka.com/  )

3.2001年度グッドデザイン賞受賞の内容
受賞発表日 平成13年10月1日
受賞部門 建築・環境デザイン部門(住宅・居住街区開発)
受賞名称
グッドデザイン賞((財)日本産業デザイン振興会)のホームページ
 ⇒  http://www.g-mark.org/



本件に関するお問い合わせ先
積水ハウス株式会社
広報部
TEL06-6440-3021
東京総務部
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