インテリア
大きな木陰のようなスローリビングのインテリア

家族が集まる空間は、いつも大きな木陰のように心地よく。
暑い夏を心地よく過ごせるリビングルームのご紹介です。
伸びやかな空間には、四季を通じて心地よく過ごせる工夫がたっぷりと詰まっています。
外に出たくないくらい暑い日、こんな気持ちの良いリビングで過ごしたいと思いませんか。

小泉しをり
積水ハウス
一級建築士/インテリアコーディネーター/住福祉環境コーディネーター
入社以来、主に戸建住宅の設計や展示場の計画に携わっています。住まいは暮らしの基本となる場所。生活者としての視点を大切にして、日々、住まいづくりに取り組んでいます。
interior-1縦にも横にも伸びやかなリビングルーム。

高い天井、大きな窓、壁の少ないワンルームのような空間。広々として憧れだけれと、空調効率の面で不利なのでは、と思われる方も多いのではないでしょうか。でも大丈夫。高い断熱構造を持つ住まいなら、電気代を抑えながら心地よく過ごすことが可能です。
グレイッシュな色彩と落ち着いたブルーでまとめた空間は、目にも涼やか。モダンなトーンの空間ですが、安らげる居心地の良さの秘密は明るい色のフローリング。シャープさとナチュラルさのバランスの良いおおらかな空間に仕上げています。
断熱性の高さのおかげで、吹き抜け空間でも一年中快適です。
ガラスや寒色系の小物を飾って、小さな空間も涼しげに演出。
interior-2クリアビューデザインの開放感。

天井高まであるサッシで屋内外のつながりをさらに高めた「クリアビューデザイン。天井から床まで、遮るものなく視界が広がります。
大きな窓も、空調効率の面では不利だと思われがちですが、窓ガラスとサッシの性能を高めることで一年中心地よい室内環境が叶います。
室内外につながる軒裏の木の質感は、まさに木陰の心地よさ。
重厚感のある色や素材を多用した空間も、クリアビューデザイン特有の透明感で軽やかに。
interior-3深い軒が豊かな空間を包む。

日本の伝統的な住まいの特徴でもある深い軒は、夏の強い日差しを遮り室内を日陰にします。逆に、冬は太陽が低い位置にあるため、ある程度軒があっても室内まで明るい光を取り込むことができます。日本古来の住まいづくりの知恵を上手に取り入れることで、風土に合った快適性を叶えることができるのです。
深い軒の下には大きな空間が生まれます。内と外をつなぐこの中間領域は、かつての日本家屋の縁側のように、包み込まれる安心感と外とつながる開放感を併せ持つ豊かな空間です。
自然の力を利用し、コントロールすることで快適性を高めることができます。
深い軒が室内に影を作ります。