インテリア
ぐっすり眠るための寝室のインテリア

心身のコンディションを左右する、大切な眠り。
毎日の睡眠、しっかりと取れていますか?
睡眠で充分な休息を取ることは、健やかな生活に直結しています。
ぐっすりと眠るためのインテリアの工夫とは、一体どんなものなのでしょう?今回も、様々な空間を見ながら、良質な眠りを助けるインテリアの工夫をご紹介していきます。

梶
彩子
積水ハウス 一級建築士
入社時は商品企画からマーケティング、部材の開発をしていました。現在はそれらの経験を活かして、住宅や展示場設計をし、暮らしが豊かになるアイデアを日々考えています。
季節の変化を楽しめたり、家族のつながりを感じられたりとちょっとプラスαのしかけを盛り込むなど、楽しく愛着がわくような家づくりを心がけています。
interior-1睡眠のことを考えた照明計画。

良い睡眠のためにはまず、「夜のくつろぎの灯り」と「朝の目覚めの光」を計画することがポイント。まずは夜の光から考えていきましょう。
就寝前は直接光が目に入ると寝つきが悪くなります。空間全体を照らすのには間接照明を使い、手元はテーブルスタンド等で必要な光を確保しましょう。写真の空間では、ベッドの後ろの壁の中から天井を照らす間接照明を用い、空間を優しく照らしています。
部屋の主照明は、ベッドの足元側の天井に設けたダウンライト。枕元は、黒い壁の後ろから天井を照らす間接照明にすることで、光源が直接目に入らないよう工夫しています。
夕暮れ時の太陽と同じように、低い位置にある暖かい色味の照明は、空間をくつろいだ雰囲気にしてくれます。ダークトーンのブラウンでまとめた、穏やかで落ち着きある寝室です。
interior-2すっきりと目覚めるための窓の工夫。

朝はすっきりと目覚められるよう、東や南側に窓を設けると良いでしょう。太陽が昇るにつれ徐々に部屋が明るくなり、自然に目覚めやすくなります。枕元に窓を設けたり、トップライトから光を採る方法もあります。どんな風に目覚めたいか想像しながら、窓のサイズや位置を考えてみましょう。
大きな窓に加え、トップライトも設けた明るい寝室。たっぷりの光と、高い天井の空間で、心地よくすっきりと目覚められそうです。
小さな窓でもベッドサイドにあれば朝の光を感じられます。天井が低い方が落ち着くという方には、勾配天井を使ったこのような空間もおすすめ。
interior-3ぐっすりと眠るためのインテリアの工夫。

睡眠のリズムや質に大きく影響するのは、視覚(目)・聴覚(耳)・臭覚(鼻)・温熱感覚(皮膚)・触覚(皮膚)の「睡眠五感」と言われています。床をカーペット敷きにして足音の響きを少なくしたり、寝る前にアロマやハーブティーを楽しめるコーナーを作ったり、肌触りの良いベッドリネンを選んだり……。
寝室は、そんな視点でもインテリアを考えてみてはいかがでしょうか。
奥には小さなテーブルと椅子を置いたコーナー、ベッドの足元には作り付けのベンチを設置した寝室。眠りにつく前の時間も楽しめる贅沢な空間です。
床をカーペッド敷きにすると、足音が響きにくいので相手の睡眠を妨げにくくなります。隣室との境には収納や遮音間仕切り壁を配置することで、音への配慮をさらに高めることができます。