インテリア
色で楽しむアクセント壁のあるインテリア

雰囲気のあるコーナーに。
映画などで目にする海外のお洒落なインテリア。その独特な雰囲気作りに一役買っているのが、大胆な色や柄の壁面ではないでしょうか。日本の賃貸住宅ではどうしてもオーソドックスな白いクロスが一般的ですが、新築やリノベーションなら壁の色も自由自在……とはいえ少し難易度が高く感じられますよね。
今回は部屋の一部に色柄を配したアクセント壁や、初心者にも取り入れやすい落ち着いたトーンのものを中心にご紹介していきます。

中岡
万紀子
積水ハウス 一級建築士
入社時から、20年以上現場で戸建住宅・賃貸住宅などの設計・インテリアを手掛けてきました。
ご家族と建物の経年変化に合わせたご提案ができるよう、心掛けています。
interior-1さりげなく個性を表現できる淡色の壁。

上の写真の空間では、正面左側の壁を柔らかいグレーのアクセント壁に。これにより、白いソファと背面のアートの存在感がさりげなく引き立てられています。
グレーやベージュ系統の色を選べば、壁自体が強く主張することなく、ファブリックや小物などの組み合わせで様々なテイストのインテリアを楽しめます。
陽光の似合う暖色系の壁。土や木を思わせる自然な色味で南欧リゾート風のインテリアに。ベンチスタイルのリラックスした雰囲気にもよく似合っています。
ハンドメイドに勤しむ趣味のコーナー。淡いブルーグレーの壁が、海外のショップやアトリエのような空気感を作り出しています。
interior-2非日常感を演出する深い色。

はっきりした色味や濃い色を選ぶと、レストランやホテルのような非日常感がより強まります。また、壁に飾るアートに白や淡い色のものを持ってくることで、印象的に見える効果も。
壁の主張が強くなるので、家具やファブリックの色味は抑えることで、ごちゃごちゃせず、落ち着いた印象のインテリアになります。
彩度の低いグリーンの壁に包まれて穏やかな眠りに誘われそうな寝室。赤みのないグレーのフローリングを組み合わせているのもポイントです。
吹き抜けをアクセント壁にすると、色の面積が大きいのでより印象的に。
interior-3個性を楽しむパターン模様の壁紙。

最後は少し上級編、模様のある壁紙を使った空間です。上の写真の空間では、ブルーとホワイトの壁紙を主役に、フローリングや梁、巾木も白で統一。家具も白で揃え、爽やかで上品な印象を作り上げています。インパクト抜群でインテリアの主役になる総柄のクロスも、色数を絞ったり、彩度が低いものを選べばコーディネートがしやすくなります。
今回ご紹介したものはほんの一部。塗り壁や板壁、タイルなど、色や模様を楽しめる壁は他にもたくさんの種類があります。インテリアを考える際は壁にも注目しながらコーディネートを楽しんでみてくださいね。
クロスとラグの模様をリンク。大胆な柄のクロスですが、色味を抑えることで品良くまとまっています。
職人さんのコテ跡が美しい塗り壁や、家族でペンキを塗って仕上げた壁は、この世に一つのオリジナル。住まいへの愛着が深まります。