カスタマーズセンターからの

住まいのワンポイントアドバイス

寒波に備えて凍結防止対策を

近年の異常気象の影響で、関東をはじめ、西日本や九州でも寒冷地並みに気温が下がる日があります。水まわりが凍結すると、最悪の場合は屋外水栓の破裂や設備が破損することも。冬支度としての凍結対策はどの地方にお住まいの方にとっても重要です。

Point.1 凍結しやすい条件をチェック！もし凍結してしまったら

屋外水栓が凍りやすいのは、最低気温が-4℃以下になるときと⾔われています。ただし、そこまで下がらなくても氷点下の気温が長く続く日は、注意が必要です。
標高の高い場所、住まいの北側で長時間影になっている場所や、風が当たる場所も、気温が下がりやすいので、外部水栓や配管、給湯器などが設置されている場合は要注意。また、意外と見落としがちなのがペット用水栓柱です。ペット用の水栓を屋外に設置されている方は、こちらも対策をしましょう。
水が凍って氷になると体積が膨張します。増えた体積の逃げ場がなくなり、密閉された配管や機器内に圧力がかかり破裂する場合があります。

凍結してしまった場合は、早く溶かそうとして熱湯をかけないでください。熱膨張で破損してしまうおそれがあります。また、蛇口が固くて動かない時は、無理にひねらないでください。内部のパッキンが破損して、水が止まらなくなることがあります。
解凍の方法としては、まず凍結している部分にタオルなどの布を巻き付け、その上からぬるま湯（常温に近いもの）をゆっくりとかけていきます。タオルを巻くことで急激な温度変化を防ぎ、じんわりと溶かす効果が期待できます。

Point.2 凍結させないための予防策

水栓の凍結を防ぐには、いくつかの方法があります。お住まいの環境などに合わせて、取り入れると良いでしょう。

少量の水を出し続ける

動いている水は0℃以下でも凍りにくい性質を利用する方法です。屋内・屋外とも、凍結しそうな水栓から少量の水（1分間に200cc程度）を流し続けます。ただし、気温がとても下がりすぎるとこの方法では凍結を防げない場合があります。

1分間に200cc程度の⽔を流し続けます。
断熱材などで保温する

屋外水栓は、柱部分に発泡スチロールなどの断熱材を巻き付けて熱が逃げないようにします。蛇口部分には毛布や雑巾などを巻き付け、上からビニール袋をかぶせて密閉します。
水道のメーターボックスも屋外の地表にあるため凍結しやすい箇所です。丸めた新聞や布、発泡スチロールなどをビニール袋に詰めたものをメーターボックスの中に入れて保温するようにしましょう。

蛇口部分を布などで覆ってからビニール袋をかぶせて密閉します。

段ボールをかぶせたり、ボックス内断熱材を詰めて凍結を予防します。
水抜きを行なう

水栓金具に水抜きハンドルなどがある場合は、水抜きをしておきます。凍結の被害は、配管や水栓金具の中にある水が凍ることによって起こります。水自体を外に出すことで予防するのが水抜きです。

水抜き機能の有無、仕様、水抜きの方法は必ず「取扱説明書」を確認して、確実に行なってください。

凍結防止ヒーターや電動水抜き栓、不凍水栓柱など、氷点下の気候が続く地域の方は、寒冷地仕様のものを検討するのもひとつの方法です。
なお、地中の深くに埋められた配管は、さほど凍結の心配はありません。

Point.3 浴室配管の凍結予防

現在の給湯器の多くは、凍結防止機能を備えています^※。凍結の危険がある温度に近くなると、自動的に給湯器内の凍結防止ヒーターが作動します。
浴槽の循環口（循環フィルター）より5〜10cm程度上までお湯を張っておきましょう。自動的にお湯が循環し、配管内の凍結を防止します。その際、浴室で循環する音がしたり、リモコンに表示されることがあります。
この機能はリモコンの運転スイッチが「切」になっていても自動で作動します（機種によっては設定が必要なものもあるので、取扱説明書を確認してください）。

給湯機の電源プラグを抜いたり、ブレーカーを落としていると、凍結防止機能が停止し、凍結して破損する恐れがあります。冬季はブレーカーを落とさないようにしましょう。

※お住まいの給湯器が凍結防止機能に対応しているか、必ず取扱説明書をご確認ください。対応していない場合は、配管内の水を外に排出する水抜きなどを行ないます。詳しくは、取扱説明書の凍結予防操作についてご確認ください。