グランドメゾンTOP > グランドメゾンとは > gm > 福岡・薬院

gm

福岡・薬院 木蔭縫う、涼風の路。西鉄「福岡天神」より一駅、福岡市中央区「薬院」。この地には、かつて異国からもたらされた薬草を栽培する薬草園、そして施薬院があったと言われています。古くから貿易で栄えたというルーツを持つ、福岡。歴史の足跡が個性的な地名として残り、人々に親しまれています。今回の散歩道は、この「薬院」を拠点に、「浄水通り」「赤坂けやき通り」という由緒ある大通りを歩きます。文化人や財界人に愛されつづけ、時代とともに少しずつ表情を変えてきた道。今もなお、羨望を集め続ける街の魅力にふれてきました。

悠久の邸宅地「浄水通り」。

 「浄水通り」は、薬院から南西へ伸びてゆく緩やかな坂の一本道。大正時代に福岡市が初めてつくった浄水場「平尾浄水池」に由来します。昭和初期から、本格的に高級邸宅地として開発されて以来、数々の名士たちに住み継がれてきました。高感度なショップやカフェが点在する今も、その誇り高き佇まいは往時の威厳をそのままに、静かに時を重ねています。坂を上りきれば「福岡市動植物園」。前述の浄水場跡地は、この園の一部へと姿を変えたとのこと。園内に憩う家族の賑やかな声も、この街が歩んできた長い歴史に彩りを添えているようでした。

文化の薫り漂う「赤坂けやき通り」。

 薬院から北へ向かえば見えてくる、緑のトンネル。それが「赤坂けやき通り」。昭和23年の国体開催時に整備されて以来、福岡の人々によって大切に守り継がれる並木道です。赤坂界隈は、明治の頃から文化人や芸術家に好まれていた地でもあり、通りの木蔭にはアートギャラリーや書店が並んでいます。路地を入れば、表通りとは趣の異なる閑静な邸宅街。あたりに漂う穏やかな雰囲気が、街の”気品“を物語ります。通りの先には、福岡城の重厚な石垣が横たわる「舞鶴公園」、そして子どもたちに芸術の扉を開く「福岡市美術館」。樹々に包まれて成熟してゆく、豊かな文化に出会うことができました。
 薬院を拠点に歩いた、魅力溢れる二つの通り。 
人と街、時の流れが奏でる美しい響きが、いつまでも心に残る散歩道です。