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久石 譲/Joe Hisaihis 国立音楽大学在学中から現代音楽の作曲家として活動。82年のソロアルバム「INFORMATION」で独自のスタイルを確立。その後映画音楽家として宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」、北野武監督の「HANA-BI」など多数の映画音楽を手がけて注目をあびる。92年日本アカデミー賞最優秀音楽賞受賞。また、自ら監督した音楽映画「カルテット」や各イベントプロデューサーなど、幅広い活動を行っている。最近では、「ETUDE」や「空想美術館」などのオリジナルCDアルバムを発表。

いい空間は、入った瞬間、クリエイティブな空気が流れているのを感じることができるんです

写真愛用のメトロノーム。コンパクトで音色も良く、木の暖かみが好き。

写真久石さんが愛用しているオリジナルタオル。肌触りがお気に入り。

写真譜面を書くときにはステビロ社のえんぴつしか使わない。持った感じも書き味もお気に入り。

昨日と同じ自分であってはならない、いつも変わっていたい、進歩していたい。

 音楽作りそのものが常に新しい挑戦!この“挑戦する”という言葉が大好きです。どんどん自分を追い込んでいくことで、違う自分が発見できたりするんです。イメージがふくらむ瞬間というのは状況によりますが、最近リリースしたアルバム『空想美術館』の場合は、たまたまあるCDを寝る前に毎晩聴いていた時フッとひらめいて…。なんかそんな時って、色々な世界が不思議に一緒につながっていくんですね。 昨日と同じ自分であってはならない、いつも変わっていたい、進歩していたい。だめだったら次には絶対クリアしてやろう、と思うことがエネルギーになっていく。ただ、クリアしても再び葛藤が出てきて…その繰り返しですね。前があるから、今があり、そして次へとつながっていく。僕の活動は「点ではなくて線」というスタンスなんです。

コンサートはある種肉体表現の場だから、ちゃんと体力作りをしておくことが大切。

写真 映画音楽やCM音楽、またソロアルバムやコンサートなど、いずれもクリエイティブなものを作りたいという基本姿勢は一緒です。しかし、たとえば映像の場合はトータルで100%になるよう音楽を控えめにしますし、CMでは瞬間のイメージを大事にします。一方ソロアルバムに関しては、制約がないせいで逆に苦しみますね。コンサートはこれらとはぜんぜん違ったスタンスになるので面白い。2時間くらいの間に最高のパフォーマンスを見せるため、その集中力は相当なものです。コンサートはある種肉体で表現するものだから、ちゃんと反応できるエネルギーをチャージしておかないといけない。睡眠不足や深酒はもちろん駄目だし、ジムにも通って体力もつける。作曲も同じです。

色々なものがシンクロする空間との出会い。そういったことも創造の大事な要素。

写真 音楽作りは、さりげなく落ち着ける場所がいいですね。静かでスッキリとした、いわゆるきれいな部屋でもなく、またその反対でもない、丁度中間ぐらいがいいです。家で仕事をする場合でも書斎でというより、後かたづけをしたダイニングテーブルの上での方がはかどったりとか…(笑)。
 スタジオにはその場に漂っている空気感というか、イメージとシンクロする空間というのはある気がします。感性が豊かな人はいい空間に入った瞬間、クリエイティブな空気が流れているのを感じとることができるんですね。 最近、八ヶ岳の麓にあるリゾートスタジオで、8曲の作品を8日間で一気に仕上げることができたんですよ。これはある種奇跡に近い。場所、時間、空気感、精神状態…色々なものがシンクロする空間と出会うこと。そういったことも創造の大事な要素といえるでしょうね。