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平野 レミ/Remi Hirano シャンソン歌手、料理愛好家として元気印の講演会、エッセイ執筆、NHK「今日の料理」などテレビ、ラジオで活躍。また、エプロンやフライパンなどのキッチングッズの提案も行う。特産物を用いた料理で全国の村(町)おこしなどにも参加し好評を得ている。農林水産省総合食料局消費生活課主催「食と農の応援団」委員。NHK出版「平野レミのおかず天国」など著者多数。夫君はイラストレーターの和田誠氏。息子二人の母。

家を通して、あなたにもっと近づかせてほしい

 いまの家でいちばん気に入っている場所はリビングと、隣あわせにあるキッチンの両方。どちらも南向きで、庭に面してる。だからソファに座った時も、お料理している時も、太陽の光と庭の緑がいっぱい目に入ってくるんです。ここを建てたのは25年前。和田さん(イラストレーターの和田誠氏)と結婚して4年ほどたった頃ね。お日様と緑のことをいちばんに考えて設計した家なの。だから、リビングの窓は思い切り大きくとりました。カーテンはなし。網戸も、今年までずっとなかったのよ。窓を開けると、家と庭、中と外がひと続きになっているような感じが好きだから。パーティーのときは、リビングから庭のほうまで続けてグリーンのビニールシートを敷くんです。そうしたら、素足のままでリビングから庭の緑の中へ歩いていけるの。ちょっといいでしょ。

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家族にとって大事なことを、ひとつひとつ形にしていけばいい

 キッチンは、私がいちばんたくさんの時間を過ごすところ。だから、必要なものがぜんぶある場所、何でもできるスペースにしたかったんです。もちろんお料理をしやすくするための工夫だって、いっぱいあります。自分で考えて、どんどん提案したんです。住まい方って、ほんとに人それぞれだと思うの。だから家族にとって大事だと思うことを、ひとつひとつ形にしていけばいいと思うんです。

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家具にも、庭の木々にも家族の歴史がいっぱい詰まっている

 私は過去を大事にするタイプの人間なのね。誰かの思い出が残っているものは、みんな大事。だから捨てられないの。他人から見たらただの汚なくて古いテーブルだって、子どもたちが小さいときの思い出が詰まってて、私たち家族にとってはすごく価値があるんです。そういうものがたくさん集まってできるのが、「家」というものなんじゃないかしら。いっぱいある庭の木だって、そう。家にあるものはみんな、家族の歴史そのものだって、しみじみ思うわ。

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家を通して、相手にもっと近づきたい。もっと好きになりたい

 私が好きな家は、そこに住んでいる人が普段使っているものや好きなものが、しまい込まれずにそのへんに置いてある家なんです。家って、その人に近づくための突破口みたいなところがあると思うの。「家を通して、あなたにもっと近づかせてほしい」って、私なんかはすごく思う。家って、カッコよく住むことが大事なんじゃ決してない。住んでいる人の目的やライフスタイルが、設計やインテリアや、置いてあるもののひとつひとつに自然ににじみ出ている家が、本当の意味で魅力的な住まいなんだと思います。