メニュー 閉じる
秦野市前市長に聞く”秦野の魅力“とは?

神奈川県の尾根とも言われる丹沢の山々に囲まれた秦野市。1時間ほどで都心へのアクセスを叶えるこの地域には、約17万人の人々が穏やかで潤いのある環境で心豊かに暮らしています。
子育て支援の手厚さ、蛍が住むほどに美しい水に恵まれた環境、そして次世代に負担をかけない行政の在り方まで。
ここ秦野市に住む魅力を、前市長・古谷義幸氏にうかがいました。

古谷義幸(ふるや よしゆき)氏 profile
祖父の代から秦野市在住。有限会社古谷商店の経営に携わるかたわら政治の世界へ。1975年秦野市市議会議員に初当選以降、市議や県議、秦野市長を務めた。

カルチャーパーク

園路が整備され、車を気にせず子どもたちがのびのび遊べる「カルチャーパーク(約6km)」。中央こども公園のちびっこ広場の遊具回りには、ころんでもケガしないよう弾力性の高い舗装も

「“住みやすさ”と“便利さ”が両立しているまち『秦野』
子どもたちの未来を安心して託せる環境が整っています」

現在、人口約17万人という秦野市。市内には小田急線が走り、渋沢、秦野、東海大学前、鶴巻温泉の4駅から新宿新都心まで、約1時間でダイレクトにつながっている。
「この4駅ともに半径1500メートル圏内が住宅地になっていて、約70%の市民が駅まで徒歩で行けます」と笑顔で語り出してくれた古谷氏。
「駅までの距離が近いコンパクトな街だからこそ、通勤はもちろん、お子さんが大きくなったときの通学にも便利です。神奈川県下や小田急線沿線には高校や大学がたくさんあり、秦野からなら自宅から通うことだってできます」

丹沢の山々に囲まれた自然豊かな秦野には、第二次世界大戦後に、多くの人が移り住んできたと、長年この地に住んでいる古谷氏は続ける。「その世代のお子さんやお孫さんたちが、家庭をもって今また戻ってきている傾向にあります」
一度は秦野を離れた人々が、自身の幼少期の自然体験と同じような環境を子どもにもと、生まれ育ったこの場所に帰り、このゆとりある環境の中で子育てをするケースも多いのだそうだ。

そんな子育て世代をサポートするのが、市行政の取り組みである子育て支援センター「ポケット21(※1)」だ。現在、市内の7カ所にあり、子どもたちが集い、遊び、親同士の交流ができる場として稼働している。ここには子育てアドバイザーも常駐し、気軽に相談できるのもうれしい限り。市外から移住してきた家族もここへ来ることで、顔なじみや新しい友人ができ、地域のコミュニティになじんでいくきっかけにもなっているという。

さらに、親の所得の差が子どもの学力の差を生むと言われる現代において、画期的な学びの場となっている「はだのこども館」も忘れてはならない。
「もともとここは、神奈川県から譲渡された青少年会館でした。老朽化が進んでいて、いつの間にか大人たちが利用していたのですが、本来は子どものための施設。市として、子どもたちの城に戻したのです」
現在、学習室には大学受験参考書や問題集などが揃い、無料で貸し出されている。その運営予算はなんと、寄付。子どもたちに支援者が全国に多くいることを伝え、社会へ感謝する心を育むため、当時の市があえて踏み切ったのだそうだ。

このほかにも、次世代に負担をかけない公共施設の建設や有効的活用で、全国的に注目される秦野市。これら未来を担う子どものための施策からも、安心して永住するにふさわしい場所と言えるだろう。

東海大学前駅

道が綺麗に整備された「東海大学前駅」。街全体にゴミがほとんど落ちておらず整然と美しい

はだのこども館

参考書や問題集等が無料で貸出されているという「はだのこども館」。子ども達の学びの場が公平に与えられている(約3.8km)

カルチャーパーク

子ども達の五感を刺激するようなワクワクする遊具が満載の「カルチャーパーク(約6km)」。背の高い木の葉っぱが手が届きそうな位置に見える長い滑り台も魅力


みずなし川緑地

「みずなし川緑地(約6.1km)」。春は桜が美しく、夏は力強い緑が生命力を感じさせ、川からの冷気と木漏れ日を感じながらお散歩が楽しめそう

丹沢湧水から流れるおいしい水、蛍が舞い桜が咲く四季の風景、
自然と共存し、ゴミ拾い文化が根付く環境保全のまち・秦野

「豊富な水資源に恵まれた秦野は、名水の里。主に地下水を汲み上げた水道の水は、ミネラル成分を含んでいて大変おいしいです」
秦野市の総面積はおよそ100平方キロメートルと言われ、その大部分が丹沢山塊。山の稜線から発する水が盆地である秦野に流れ、豊富にわく湧水となり、古くから用水や水道が発達してきたという。函館、横浜に次いで、全国で三番目に近代水道事業をいち早く手掛けた秦野。(※2)環境庁から名水百選に選ばれた「弘法の清水」をはじめ、市内にはきれいな水があちこちで湧き、その清らかさを保全する市民活動もいち早く進んでいる。
その結果復活したのが、環境の変化で減っていた蛍。初夏の風物詩として、湧水に自然発生した蛍が舞う姿を鑑賞することができる。

のように環境を守る活動が盛んな秦野市は、町自体の美観も整い、春は桜がいっせいに咲く水無川沿いの河川敷も実にきれいに保たれている。「秦野お掃除隊」をはじめ、ゴミ拾いや環境を保全するコミュニティは市内に30グループほど。古谷氏も昔から袋を持ち歩き、率先してゴミを拾っているという。
「水や緑などの環境が保たれているからこそ、自然を満喫するレジャーやキャンプ、ハイキングが盛んです。自然の川が子どもたちの遊び場になっているのも、秦野ならではの光景だと思いますね」
市内には数々の公園やキャンプ場があり、遠方からも人々が多く訪れているのも特徴的だ。「近年、キャンプ場を財政悪化などで減らす傾向にあるようですが、秦野は違います」
古谷氏が言うように、丹沢大山国定公園内の標高約400メートルの位置にある「秦野市表丹沢野外活動センター(約11.1km)」では、子どもたちが野外活動を通じて丹沢の自然とふれあえるよう、宿泊設備やイベントが充実。研修棟や森林遊び場などでの自然体験から、里山の保全に意識をつなげていく狙いもあるようだ。

「山の懐に抱かれ、海にも近い秦野。自転車や車で足を延ばせば、大磯や湘南まで遊びに行けます。桜をはじめバラ、あじさいと、花の名所もたくさんあります。また、新東名高速道路のインターチェンジの設置が予定される秦野は、これから西へ続く陸の窓口になることでしょう(※3)」
交通の利便性もさらに増し、自然と一体となるのびやかさが日常となる秦野での暮らし。これからの未来も潤いある日々が紡がれてゆくことだろう。

上記内容は2019年7月に取材時の内容になります。

※1:ぽけっと21おおね(約2.3km)住所:神奈川県秦野市南矢名3-11-1
※2:秦野市役所HPより
※3 秦野IC(仮称)2021 年度完成予定 →新秦野インターチェンジ 2022年4月16日開通
平成30 年11 月20 日 国土交通省 関東地方整備局資料より
・秦野IC 関連事業の事業進捗は、平成21 年度に地元説明会を実施。
・平成25 年度より用地取得に着手し、平成29 年度に用地取得完了。
・平成29 年度より工事に着手。
・今後、新東名高速道路の事業進捗に合わせて工事を推進し、計画的に事業促進を図る。

弘法山公園

関東の富士見百景に選ばれている「弘法山公園(約.3.7km)」。ハイキングコースも身近で清々しい空気を感じることができる

市役所前の歩道

水のまち“秦野”らしく、市役所前の歩道にも涼し気なせせらぎを感じる事ができる(約4.3km)

秦野の風景

自然が身近にあり、高い空が広がる現地。周囲は鳥のさえずりが聞こえ、のどかな住環境が広がっている


※掲載の写真は2019年7月撮影したものです。
TOPへ