
以前は18年間、住宅建築会社で外構と造園を担当していました。転職のきっかけは、リフォームのニーズの高さに強い興味を持ったため。当時、私は新築の物件のみを担当していたのですが、たまに私がメンテナンスでお伺いすると、明らかに他社でエクステリアをリフォームされたケースがあったりしたのです。「お客様の入居後のエクステリアに対するご要望は意外に多いのではないか?」。そう考えるうちに、もう少し幅広い視点からエクステリアに関わってみたいと思うようになり、一念発起して転職したのです。
転職2年目の今、エクステリアのご提案から設計、積算、現場監督まで、私が期待した通り幅広く携わることができています。以前の新築業務と大きく異なるのは、1人ひとりのオーナー様と直接お話ができる機会に恵まれている点。営業からのヒアリングがメインだった以前よりもきめ細かな仕事ができている実感があり、大変やり甲斐を感じています。お打ち合わせも、あっという間に時間が過ぎてしまうんですよ。時には話が大いに盛り上がり、オーナー様も私も昼食をすっかり忘れて「もうこんな時間!」と慌てたり(笑)。もちろんオーナー様の貴重なお時間を頂戴してのことなので、和やかなムードの中でも条件などをじっくりお聞きしながらその場でラフ図面を描き、イメージをまず絵でご確認いただくようにしています。そうして持ち帰り、次は事務所で平面図を作成。オーナー様が望まれるリフォームのポイントを道路の方から見て、門をくぐって、アプローチを通って…… と、動作の流れを1つひとつ想像しながら、線を走らせ、色鉛筆を使って彩色します。こうすると全体をなかなかイメージしづらいエクステリアが、パッと「住まいの顔」として映え上がるのです。まさにエクステリアに命をふきこむ瞬間。こうして時間をかけて丁寧に仕上げた手描きの平面図には、「作品」に値するほどの思い入れがあります。オーナー様にもその想いが伝わるのか、変更が驚くほど少ないのが私の自慢(!)ですね。人との深いつながりを何より大切にしたいと思う私にとって、この仕事はまさに天職だと思っています。 |

最近では庭に関するご相談も増えてきました。古い植木を処分したい、庭の目隠しに竹垣を組みたい。昨今のガーデニングブームを反映した嬉しいご用命です。
その中でも印象的だったのは、ある4人家族のオーナー様。奥様がとにかく花がお好きで、玄関先の庭にたくさんの鉢植えを飾っておられました。ただ、地面に直置きだったため、せっかくの広い庭が建物本体も無造作な印象に。どうすれば美しく見えるだろう――。オーナー様宅に何度も足を運び、お話を重ねました。すると、次第に「花に囲まれた暮らしがしたい」という奥様の漠然とした願いが、私の頭の中でストーリーを描き、色鮮やかに視覚化してきたのです。早速それらを平面図に起こし「並べるのではなく、フェンスなども使って立体的に配置しましょう」とご提案。最初は花壇だけでいい……とやや消極的だったご主人も奥様も、プランを非常に気にいってくださり、これから始まる新しい住まいの顔づくりにワクワクした表情で身を乗り出されました。そして計画がまとまり、工事がスタート。私も、現場で大量の鉢植えや樹木を整理するところから一緒に汗をかいて頑張りました。日に日に出来上がっていく様子にご家族もみるみる笑顔になり、ある日突然、「中村さん、こんなものを見つけました!」とオーナー様自ら庭を飾るアーチを買ってこられたことも。
完成に向けてご家族の気持が大いに盛り上がっていくのを実感できた瞬間です。
無事にお引渡しが終わり、私自身に温かい感謝のお言葉をかけていただいたのと同時に、「素晴らしい職人さんに来てもらえてよかった」とおっしゃっていただけたのが本当に嬉しかったですね。意図やイメージを的確にくみ、託した想いを施工に反映させてくれる職人さん選びも私の大切な仕事ですから。そういった意味で、リフォームは住まいにまつわるいろんな問題に創意あふれる工夫と、それらを叶えるたくさんの人の力が必要とされる仕事です。今後もオーナー様が大切にされているものは何であるのか、その本質を見抜く目を忘れず、さまざまな住まいの悩みの解決にあたっていきたいと思っています。 |
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工業高校の機械科を卒業後、造船会社に3年間勤務し、その後住宅建築会社に転職。新築のエクステリア担当として18年間キャリアを磨く。2006年8月、38歳で積水ハウスリフォーム株式会社に入社。「仕事の幅を広げたい、という思いがとにかく強かった。この会社を選んだのも積水ハウスの住宅ストックが多く、数多くのお客様と出会えると感じたから」。現在は、地域社員(正社員)として光市と周南市の一部を担当。「趣味は?と聞かれると、仕事!と答えてしまうほど今の仕事が好きです。自分を成長させる糧ですね」

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