効果的なスタッフ教育の進め方

税理士

石川 博行

尾澤・石川会計事務所 所長

クリニックを開業すると、まずはスタッフ教育から始めなければなりません。しかし、今までスタッフの教育や人事労務管理などを経験したことが少ないと思われます。
そこで、効果的なスタッフ教育はどのようにしたらよいのか、今回はスタッフ教育のポイントについて解説します。

1. クリニックにおけるスタッフの重要性

今、クリニックの院長に悩みを訊くと、誰しも「人の問題」という答えが返ってきます。それほど、クリニックにとっては「人」が重要なのです。

院長一人だけでは診療はできても、それ以外のことは全くできないのと同じです。受付からの患者応対接遇、会計等、スタッフがいてこそ初めてできるのです。ですから、良いスタッフに恵まれた院長は、診療に専念でき、良い医療サービスを患者に提供できるのです。

■ 経営理念

自院の特徴を理解し、それに沿った経営理念が掲げられ、スタッフにもその理念が浸透していますか。
単に経営理念を掲げれば良いというものではありません。自分の医院の診療科は何で、院長がどのような考え方で医療サービスを提供するかを具体的に明示する必要があります。経営理念は文書化し、スタッフの見えるところに掲示することが重要です。

■ 各自の役割

院長、看護師、受付事務、医療技術員、院長夫人あるいは事務長がそれぞれ自分の役割は何か、するべきことが何かが明確になっていますか。
指揮命令系統が明確で、職務内容一覧表があり、それに従った職務を遂行しているかを確認する必要があります。

2. 具体的な応対接遇について

特に受付担当者は医院のトップセールスと言っても過言ではありません。

今やスタッフはクリニックの顔としての重要な役割も担っています。良いスタッフのいるクリニックでは患者満足度が向上しています。患者が安心して、気持ちよく来院できるように、優しく思いやりのある接し方を心がけなければなりません。
それでは、良いスタッフを育てるにはどのようにしたらよいか、以下に重要なポイントを紹介します。

3. スタッフのモチベーションアップを図るために

人事管理のため労働基準法に準拠している諸規定や就業規則、給与規定、チェックリストの作成が重要です。

最近は残業手当、有給休暇の支給についてのトラブルが多く発生しており、それが原因で院内の雰囲気が悪くなり、患者にもその雰囲気が伝わり、来院患者数が減少することがあります。また、公平な人事考課をする制度も必要です。この人事管理がルールに基づききちんと実施されることがスタッフのモチベーションアップにつながります。

定期的なミーティングでコミュニケーションアップを

院内のコミュニケーションをより良いものにするためには、定期的に院長の考えを伝え話し合う会議を開催したり、意見交換の場を持つ食事会等を開催することも必要です。
常に院長が積極的に笑顔でスタッフに声をかけたり、感謝の気持ちを言葉に出して言うことも大切です。

まとめ

クリニックにおける患者接遇は、院長の経営理念に基づきビジョンを実施していくものであり、同時に院長の経営理念を具現化していくものでなければなりません。
自院のスタッフは増患のための貴重な戦力です。そのためにはきちんとしたスタッフ教育を施し、患者満足度高め、多くの患者に来院してもらい、スタッフの満足度も高める必要があります。そして、「このクリニックに勤務してよかった」と言われるようになれば院長も幸せになれるのです。
(2010年11月現在)

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