小規模企業共済制度について

節税対策としてお考えのドクターにお薦めしたい制度が「小規模企業共済制度」です。この制度は支払う時や受取る時にも税制上のメリットがあります。今回は、その制度についてご紹介していきます

1.小規模企業共済制度とは

掛金に応じて共済金を受け取れる制度で、国がつくった「経営者の ための退職金制度」として位置付けられています。

小規模企業の個人事業主または会社等の役員の方が事業をやめたり、退職した場合など現役の第一線を退いたときに、それまで積み立ててきた掛金に応じて共済金を受け取れる制度です。昭和40年に発足した法律に基づく制度で、現在124万の方が加入しています。(平成20年3月末現在)

2.節税効果がある所得控除

その年に実際に支払った掛金を『全額』課税対象所得から控除できます ので、税制面で大きなメリットがあります。

■メリット1

小規模企業共済制度の掛金を支払った場合は、所得控除として、その年の事業所得、給与所得などの課税対象となる所得金額から控除することができます。
従ってその年に実際に支払った掛金を『全額』課税対象所得から控除できますので、税制面で大きなメリットがあります。
ただし、納付期日が到来している掛金であっても、実際に支払っていないものは含まれませんので注意が必要です。
なお、この制度は、所得控除ですので、掛金は医院の必要経費または医療法人の損金にすることはできません。

年末に一括して掛金を実際に支払った場合にも、同様に節税効果がありますので、節税対策をお考えのドクターにはぜひお勧めしたい所得控除です。

■メリット2

共済金を受け取る時には、『退職所得』(一括受取りの場合)または『公的年金等の雑所得』(分割受取りの場合)として取り扱われていますので、掛金を支払っている時だけでなく、受け取る時にも税制面で優遇されています。

3.共済金の税法上の取扱いと加入条件

受け取る共済金等は、税法上以下のように取り扱われます。

共済金を一括で受け取る場合には、退職所得として取り扱われますので、例えば、20年間この制度に加入している場合には、800万円までは税金が課税されません。
また、共済金を分割で受け取る場合には、公的年金等と同じ取扱いとなりますので、例えば、65歳以上の方の場合には、収入金額から最低でも120万円の公的年金等の控除額が認められています。
ただし、途中で解約する場合には、収入金額が一時所得として課税されます。
(解約まで支払った共済金は一時所得の計算をするときには、必要経費として考慮されませんので、ご注意下さい)

●加入条件
常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業では5人以下)の個人事業主及び会社の役員等がこの制度に加入することができますが、次の要件に該当する場合には加入できませんので注意が必要です。
・配偶者等の家族専従者、従業員
・直接営利を目的とした企業活動を行っていない団体の役員等、協同組合等の役員、医療法人の役員、学校法人の役員、宗教法人の役員、社会福祉法人の役員等

まとめ

小規模企業共済制度は、支払う時にも受け取る時にも税制上のメリットがありますし、ライフプランに合わせた共済金の受取方法も選択できます。また、担保・保証人不要で事業資金の貸付制度を利用できるという『小規模企業共済制度』はドクターにとって大きなメリットがあります。
(2009年8月現在)

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