平沼歯科医院

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  • 矯正歯科
  • 医院専用

平沼歯科医院

地域の文化や街並みに寄り添う数寄屋風の外観と、
患者さんにも働く人にも快適な空間を実現

勤務医だった息子さん(副院長)が戻ってこられるのを機に、院長のお父様が開院された歯科医院の建て替えをご計画。日本三大曳山祭のひとつ「秩父夜祭」のメインストリートに面した場所であることから、地域の文化や街並みに調和する建物を要望され、数寄屋風の歯科医院が生まれました。「建物づくりを通して2人体制で診療するイメージが具体化できたことは収穫でした」と副院長。また、雰囲気に魅かれての来院も増えたということで、院長は「建物の力を感じます」とおっしゃいます。古くからの患者さんを大切に、地域の高齢化にも対応したいとお考えの院長と、最新の知見をもとに予防歯科を啓蒙していきたいとお考えの副院長。おふたりがタッグを組む診療が始まっています。

ホワイトの壁やサッシ、ダークブラウンのピロティ柱などで現代らしさを演出しながら、全体の佇まいを数寄屋風に。いぶしの瓦が美しい片流れの大屋根や深い軒が落ち着きを演出。あえて「医院らしくない」外観にすることで、歴史ある街並みに溶け込みつつ、誰もが訪れやすい建物となっています。

外構からバリアフリーを徹底、「車椅子で自走できる、ゆるやかな角度」にこだわったスロープなど、患者さんへの気遣いがあふれています。

外壁には自然の質感が美しい陶板外壁「ベルバーン」を採用。ファサードでは木調の格子を組み合わせ、年月を重ねるほどに趣を深める佇まいを実現しています。

曲線を描くカウンターが出迎える受付。高齢の患者さんに配慮して、問診票を記入する部分は一段低くし、椅子を組み込む気遣いも。待合室から診察室、受付からバックヤードへの効率的な動線も実現しています。

待合室は、何より患者さんがリラックスできるよう配慮。勾配天井は板貼りで仕上げ、壁はベージュを基調にグリーンのアクセントクロスを組み合わせて、わが家にいるような落ち着きとぬくもりの感じられる空間としました。

診察室は、片流れの屋根を活かした勾配天井にあらわしの梁を。高い天井とゆとりある空間に、患者さんから感嘆の声があがることも。ユニットごとに設けた大きな窓からさんさんと自然光が入り、明るくあたたかな雰囲気に満ちています。

4ユニットのうち1つは完全に空間を分けて特別診察室に。自費診療のほか、カウンセリングやメンテナンスルームに使用しています。院長が要望された武甲山の眺めもかなえました。

院長室は、落ち着きを感じさせるインテリアで統一。その他のスペースは、受付を中心に回遊できるよう配置し、効率的でストレスのない動線を実現しました。美しく整理されたカルテ庫や消毒準備室をあえて待合室からも見える位置にすることで、患者さんの信頼感・安心感向上にもつなげています。

診察室にある装飾パネルは、院長がひと目で気に入られたもの。様々な天然の木を、色や木目にこだわって組み合わせたオリジナルのアクセントウォールです。無機質になりがちな空間に、心なごませる装飾を加えています。

「秩父夜祭」では、軒に紅白の幕と提灯を下げるのが伝統。平沼歯科医院でも、そのためのフックを特別に取り付け、電源を確保しています。地域の一員としての強い想いをカタチにしました。

施設情報

図面
用途 医院専用
敷地面積 559.90㎡
1F床面積 120.75㎡
延床面積 120.75㎡
駐車場台数 5台
担当支店 埼玉北支店・埼玉南支店

その他の建築実例