Sekisui House News Release

 
平成19年3月30日

積水ハウスの新築施工現場において
「ICタグ」を活用した「次世代型ゼロエミッションシステム」の試験導入開始
〜建築廃棄物発生量の削減とリサイクル効率の向上を目指して〜

 積水ハウス株式会社では、平成17年7月の新築施工現場から発生する廃棄物のゼロエミッション達成に引き続き、責任ある徹底した自社管理体制の下で、廃棄物の削減を中心とした効率的な資源の循環や有効利用を促進してまいりました。
 その効果を更に高め、当社の開発部門や生産部門の各工程にも的確に反映させるため、「ICタグ」を活用して廃棄物発生量の精緻なデータ収集・分析を行なう「次世代型ゼロエミッションシステム(以下「本システム」)」の試験運用を平成19年1月より開始しました。本システムは、株式会社日本総合研究所(東京都千代田区、代表取締役社長 木本泰行、以下「日本総研」)と共同で構築し、国土交通省の平成18年度「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」(以下「本助成事業」)の「住宅等に係る省資源、廃棄物削減に資する技術開発」に応募し採択されました。

 本システムは、各新築施工現場より27種類に分別・排出される建築廃棄物の重量を「ICタグ」及びIT技術を効果的に用いて測定するとともに、排出時の状況を正確に把握し、1棟ごとに集計・分析することを目的としています。これらのデータを分析・考察して、商品開発・部材設計・生産工程・施工工程などへフィードバックすることで、より有効な資源の利用を促進するとともに、システム全般の改善にもつながるものと考えています。試験導入を開始した事業所の一部においては、原投入量に比して発生廃棄物を約2.4%(重量比)削減することに成功しております。
 今後は、本システムの導入効果の測定・分析を進めると同時に、導入コストの削減等を図りながら、本格導入に向け検討を進めてまいります。

 尚、平成19年度においても前年度同様、国土交通省の本助成事業への応募を予定しており、「住宅等に係る省資源、廃棄物削減に資する技術開発」分野において、限りある資源の有効利用、地球環境保護等に貢献してまいります。

 

 

※ 積水ハウスのゼロエミッションについて

  積水ハウスは、平成16年9月に業界初となる「広域認定制度」(該当企業等のシステムに対し、再生利用することが確実であるとして、国が製造事業者等に限り認める廃棄物処理法の特例措置)を取得し、独自の廃棄物回収処理システムを構築いたしました。このシステムでは、新築施工現場で発生する廃棄物を27種類に分別し、自社工場内に設置した資源循環センターに搬送後、更に60種類程度に再分別した上で、トレース可能なリサイクルルートに乗せることで廃棄物が処理されています。当社は、この中間処理業者任せではない徹底した自社管理体制の下で、新築施工現場から発生する廃棄物のゼロエミッションを平成17年7月に達成し、責任ある資源循環を進めております。

■ 「次世代型ゼロエミッションシステム」について

 日本総研では「次世代型廃棄物マネジメントシステム(略称:MATICSシステム。同社主催のMATICSコンソーシアム活動で構築されたシステム。現在、埼玉県大手医療機関で稼働中)」の運用拡大を推進しております。当システムは「ICタグ」とIT技術を活用した、医療系廃棄物の実測回収システムです。( 参照:http://www.jri.co.jp/press/press_html/2006/061120-2.html )
 平成18年5月より、積水ハウス・日本総研の両社は、当該システムの一部を活用して本助成事業による共同事業を進めております。なお、機器・システムの整備については、上記MATICSコンソーシアムのメンバーである丸紅株式会社(関連会社含む)が行っています。

 

 

■「次世代型ゼロエミッションシステム」の流れ

1.「新築施工現場」において

(1) 廃棄物を27種類に分別。
(2) 「ICタグ」を廃棄物回収袋に取り付け。
(3) 収集運搬回収担当者が「ICタグ」を読み取り、重量測定。

 

2.「集荷拠点」において

(4) 廃棄物回収容器(フレコンバッグ)に「UHF・ICタグ」を取り付け。
(5) 現場より回収した廃棄物回収袋を計測(確認)。 
(6) 廃棄物回収容器(フレコンバッグ)に廃棄物回収袋を投入。
(7) 廃棄物回収容器(フレコンバッグ)を回収車両に積み込み、「UHF・ICタグ」を 読み取り。

 

3.「資源循環センター」において

(8) 回収車両が搬入時に、ゲートにおいてデータを読み取る。
(9) データ読み取り後、「UHF・ICタグ」を回収する。
(10) 廃棄物回収袋の「ICタグ」を、分別状況をチェックしながら回収する。
(11) 廃棄物を60種類程度に再分別。

 

4.データの集計・分析・フィードバック

(12) 現場ごと・分別種類ごとの廃棄物発生量の集計。 
(13) 支店ごと・工事店ごと・職人ごとの廃棄物発生量の分析。
(14) 開発部門・生産部門へのデータのフィードバック。

 

                システム全体図

 

 

■「次世代型ゼロエミッションシステム」導入の効果

 本システムの試験導入によって、廃棄物発生量及び発生要因がダイレクトに把握できるようになるため、廃棄物の発生量を抑えることが可能となり、更にはより有効な資源の活用を促進することができることとなります。試験導入を実施している支店の一部では、1棟当たりの平均廃棄物発生量で約1tの削減を達成いたしました。これは重量比で原投入量に対し約2.4%の削減となります。また、現場担当者の意識が高まった結果、現場美化・安全環境の確保や作業効率の改善が進み、顧客満足度の向上にも効果が波及し始めています。
 また、分別精度の更なる向上により、従来は焼却による熱回収でのリサイクルであったものが、マテリアルリサイクルが可能となり、また既にマテリアルリサイクルを行っていたものの一部は、有価売却が可能となりました。

 

■今後の予定

 本システムの効果は現状規模の実験でも確認されていますが、「ICタグ」及びそれに関連する機器類はまだ高額なため、現段階での課題の一つとして、システム構築コストの問題があります。今後は、本システムによるコストダウン効果を検証しつつ、また、「ぐるっとメール」など既存システムとの融合を促進しながら、本格導入に向け検討を進めていく予定です。

※「ぐるっとメール」とは当社新築施工現場で発生した廃棄物の状況を携帯電話やPC末端からインターネット・イントラネットを介して情報をやり取りし、管理する電子システムです。回収情報の共有化と工程情報の連携をキーとして、廃棄物の計画回収と廃棄物回収報告を一元管理することができ、業務効率の改善にも効果が現れています。

 

 



<本件お問合せ先>

積水ハウス株式会社
広報部
(大阪) 06-6440-3021
(東京) 03-5575-1740

※掲載内容は発表時点のものであり、現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。